住宅断熱基礎講座/パネル工法の課題 - 住宅設計・構造設計 - 専門家プロファイル

野平 史彦
株式会社野平都市建築研究所 代表取締役
千葉県
建築家
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住宅断熱基礎講座/パネル工法の課題

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住宅断熱基礎講座 04.高気密・高断熱は様々な工法へと向かう
04-2:パネル工法の課題

 さて、外断熱(外張り)工法は先に述べたようにプラスチック系の硬質断熱材を用いると、そのまま木造軸組の外に張ってゆけるので、内断熱ほどパネル化の必然性は薄く、そのため開発されている工法もそう多くはありません。

 パネル以外には外断熱の内側に発泡ウレタンを現場で吹き付けるアイシネンが最近一部で流行っている様ですが、FAS工法「ファースの家」(福地建装)も外断熱と現場発泡を併用した工法で、壁体内空洞を利用した輻射冷暖房をセットしてトータルな完成度を高めています。

 パネル化された工法ではパネル自体が構造耐力壁として扱えるものが多く、これらは在来軸組工法をベースに高気密・高断熱の合理化を図ったものと言えますが、このパネル化の究極とも言えるのが構造そのものを柱も梁もいらないパネルだけでもたせてしまおうというストレススキンパネルで、スーパーシェル(トステム)、R-コントロールパネル(アールコントロールホームズ)などがあります。しかし、これらは究極の合理化を目指しながら肝心のローコスト化がなされておらず、価格的にはまだ課題が残されていると言えます。

 パネル工法の多くは住宅の軸組に合わせて工場でパネル制作が行われるので、シンプルな軸組であるほどパネルの種類が少なくて済むので合理化を目指したこの工法のメリットを活かせることになります。逆に言えば、単純な内断熱、外断熱では自由な設計による複雑な軸組に容易に対応できるのに対し、パネル工法ではそのパネルの種類が増えることでコストアップに繋がってしまい、採用にあたってはその点が大きなチェックポイントになリます。