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景観条例?!

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新築 016小諸 I さんの家
先日はまたもや軽井沢。
軽井沢では葉っぱが色ずいているところもちらほら・・早くも紅葉シーズンに突入?!
今年は本格的な秋の訪れも早そうです。

午前中は軽井沢Tさんの家の現場に立ち寄り、スリーブ位置(設備の配管を通す穴)などを確認。現在の進捗状況と今後の直近の予定を確認してきました。

午後からは佐久地方事務所へ。
小諸・Iさんの家の事前相談に伺いました。
軽井沢の物件でも何度も足を運んでいますので、顔も大分売れてきました・・(笑)
ので、何かとスムースです。
*軽井沢町や小諸市などの小さな市町村では周辺地域合同の地方事務所が建築審査の管轄になり、確認申請の相談はこちらがメインになります。

長野県には県独自の景観条例があり、屋根は適度な軒の出と勾配をもつ、色彩は〜等など、エリアによって形や色といった建物の美観について、いくつか規制があります。
簡単に言うと、箱型で、奇抜な色の建物はダメ!ということです。

で、Iさんのご要望はケーススタディハウスのような・・
つまり・・フラット・・箱型 σ(^_^;)
色については白ということで問題なしですが、形状がシカクイ箱型はダメなのですから、困りました。

↓こんなカタチ
小諸・Iさんの家 vol.1

いかがでしょうか?

景観を損ねるような感じじゃないですよねぇ。
もう少し条例のつくり方も何とかならないものでしょうか・・

しかし、私には秘策があります!

視界の開けている南側と西側・・つまり先のCGのアングルではフラットに見せる造形として、遠くから全体を見ることのない東側と北側へ片流れの勾配屋根で軒の出を十分とり、かつ南側正面でもガラス(建具)面を少し窪ませることで、軒の形状を見せるようにしています。

分かりにくい???
おいおい模型写真などをアップしていきますので、お許しください。

結論としては・・
片流れの勾配屋根としていること、北側と東側ではしっかり軒を出していること、また南側でもガラス面を窪ませることで、真正面からでない限り軒の形状を見られること・・等など。

努力を認めていただいて、一応OKはいただいてきました。

この条例を額面どおり受けてしまったら、Iさんのイメージする造形にすることは叶いませんし、また、議会の承認を受けて条例で決められていることですので、そのまま箱型の建物を計画して真正面からお話しても役所のかたも「NO」と言うしかありません。条例の趣旨や意図をよく理解して、それを上手に取り込みながら、全体の計画に馴染ませていくことが大切です。

とにもかくにも、何とかうまく解決できそうです。

ただ最終的には申請してみるまで、油断はできないのがお役所なので・・
でも、取りあえず成功(^_^)v
ホッとしました。

Iさん、うまくいきましたよ〜!

小諸・Iさんの家。次回は模型ですね。
お楽しみに!


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