防災のこと 2 - 住宅設計・構造設計 - 専門家プロファイル

須永豪・サバイバルデザイン 
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防災のこと 2

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建築的
さてもし揺れたら、様子見をせず、恥ずかしがらず、すぐ身を守りましょう。基本は「頭と胴体を守る」です。腕や脚ならザックリ切れても生きてられますが、首やお腹がザックリでは命を失います。

■揺れたら■
○そこが古い(ボロい感じがする)建物なら揺れが大きくなる前に外へ出てください。ゆっさゆっさと揺れがきて、数秒後に建物はグシャリと潰れます。ビックリしているヒマはありませんので、這ってでも、窓や戸を蹴破ってでも、とにかく外へ出ましょう。

○屋外にいる時に揺れたら、建物から離れてください。割れた窓ガラスは尖った方を下にして落ちてきます(空気抵抗により)。新しい耐震構造のビルでも、そこに取り付いている看板やエアコンの室外機等は建築基準法と無関係に取付けられていますから、外れて落ちてくる可能性は大です。ただ道路に飛出すのもまた危険ですし、電柱はボキッと折れて倒れてくることも。少し広めのところか街路樹のもとで揺れをやり過ごすしかないでしょう。くれぐれも上空からの落下物に注意し、頭は手で守ってください。

○建物内では、火元からすぐに離れてください。自分で火を消さなくてもガスは自動的に止まるので気にせず、吹っ飛んでくる鍋や油で火傷をしないよう逃げます。倒れそうな家具からも離れてください。「大きな揺れに驚いてテーブルにしがみついて様子をうかがってたら、後ろから冷蔵庫が倒れてきてテーブルとの間に挟まれ即死」なんてことにならぬよう、弾かれたように逃げる、すぐに動くことが大事です。小さな揺れでも(コレハ避難訓練)と自分に言い聞かせ動く練習をしてください。

■揺れが収まったら■
○火が燃えていたらすぐに消してください。水がなけれは大きめの布で覆います。シーツ・エプロン・バスタオル・トレーナーなど綿素材のもので。空気がなくしてしまえば火はすぐに消えます。ただしフリース・ポリエステル・ナイロンといった燃えやすい化学繊維はNGです。

○崩れた建物に埋まってしまった人を救助するのは、一般人の私たちです。消防・警察を呼ぶ術もないでしょうし、自衛隊や各国の軍隊が出動したとしても、とても人手が足りないことでしょう。自分たちでなんとかする際役に立つのは、ジャッキ、バール、スコップ、足場用の鉄パイプ、脚立です。瓦礫を持ち上げ隙間からをつくるためのジャッキは自動車のタイヤ交換用に大抵の車に備え付けられています。バール、スコップ、鉄パイプは、テコの原理でやはり瓦礫に隙間をつくります。脚立は救助に向かう際、不安定で危険な瓦礫の上に敷いてその上を歩いていくのに役立ちます。これらは解体屋さん・鳶さん・大工さん・ペンキ屋さん・工務店・建設会社・リフォーム屋さんといった、建築をつくったり壊したりする職業の人が普通に持っている道具ですので探して借りて使います。近くにホームセンター・金物屋・建材屋があれば借りて(?)きます。火の手が迫ってくるまでに、埋まっている人をぜひ助け出してあげてください。

○被害がさほどでなく無事であれば、まずは急いで水を汲んでおきましょう。揺れの直後であれば水道管がどこかで破裂していてもまだ水は水道から出ると思います。綺麗な水が無駄に地中へ流れ出てしまう前に、飲料水として浴槽等に確保しておきましょう。マンション・団地の屋上にタンクがある建物の場合、貯まっていたタンクの水を使い切るまでは普通に水が出ます。逆に言えば、仕組みを良く理解していない住人がいつものようにトイレなどで綺麗な水を無駄に消費してしまっては勿体ないことになりますので、みんなを代表して貯めておくようなつもりでいてはいかがでしょう。

○「大地震に遭ったら、とりあえず避難所に行く」となんとなく思っている人が多いようですが、田舎でもないかぎり避難所は人で溢れ返って大混乱になります。避難所へ向かう人の列が花火大会並みの混雑になることもあるでしょう。避難所に押し掛けたところでまともな支援など受けられず帰される、という心づもりでいた方が良さそうです。自宅が余震で崩壊する心配がなさそうならまずは自宅を片付け寝る場所を確保し、近所の人と密に連絡を取りあいながら様子を見ましょう。

○避難所となる学校や広い公園に移動せざる得ないときは、できれば金目のものは残していかない方が良さそうです。報道はあまりされませんでしたが阪神大震災では、「家財までゴッソリ盗まれた」という人は数多くいます。昨今はただでさえ外国人の窃盗団も多くなりましたからどうぞ気をつけてください。

○女性の一人歩きは危険ですので、特に夜は街灯もなく真っ暗ですから外出は避けてください。これも報道はされませんが阪神大震災では小学生から60代までたくさんの女性が性的被害・ひどい暴行を受けた事実があったそうです。「協力して助け合った」という美談ばかりではないのが実際のようです。


さて、どうでしょう。
「大地震のための備え」というとメンドクサくなりがちですが、今年はどうせインフルエンザも流行りそうですし、備えておきませんか?腐るものでなければ買い置きしておいても損はありませんよね。食料に限らずトイレットペーパーやサランラップも被災時に大いに役に立つようです。いつか、いつか、とつい先延ばしになってしまうものですが、さあこの機会に明日にでもカセットコンロあたりから買いそろえていきませんか。最近のアンケートでは、「防災グッズの準備をしていない」人が約6割なのだそうです。市役所や国が微々たる備蓄はしているとは思いますが、アテにはできません。まだなにもしていないという人、自分の身はちゃんと自分で守りましょうね。

原典
http://www.sunaga.org/daily/daily.htm#090921

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須永豪・サバイバルデザイン 

人間らしい「サバイバル」ってなんだろう?

安心して寄り掛かれるおおきな木のような存在感と、ジャングルジムのような自由さと、楽器のような豊かな響きがある空間。そういうものを、木でつくりたい。

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