住宅断熱基礎講座/03-6:先張りシート - 住宅設計・構造設計 - 専門家プロファイル

野平 史彦
株式会社野平都市建築研究所 代表取締役
千葉県
建築家
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住宅断熱基礎講座/03-6:先張りシート

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住宅断熱基礎講座 03.高気密・高断熱住宅の誕生
03-6:先張りシート

 内断熱工法の基本となる新在来木造構法は外壁の室内側に防湿気密シートを張ることで土台から壁、二階の床梁、 屋根に至る気密層の不良箇所ができない様にするため、軸組を組み上げると同時に「先張りシート」の施工が必要で、施工マニュアルにはこの防湿気密シートの施工方法が部位別に詳細に解説されています。そして、公庫の共通仕様書における「気密工事」もこの新在来木造工法がベースになっています。

 このように内断熱工法では防湿気密シートがどれだけしっかり施工されているかが高気密の鍵となっています。この構法が開発されたのは今から15年以上も前のことですが、この新在来木造構法で作られた家の暖房費(灯油代)は、当時の北海道における既存の住宅の約1/3〜1/7にもなりました。北海道の大工さんは今では殆どこの構法に熟達しています。

 充填工法としてはこの他にMAT21工法(旭ファイバーグラス)があり、これは表面に耳付きのポリフィルムの付いたグラスウールマットを軸組内に挿入し、耳の部分を軸組の上で重ね合わせて石膏ボード等を貼り押さえることで気密防湿施工の合理化を図っています。

本州地域では気密防湿シートの施工に慣れていないため、こうした耳付きのものが使用されるケースが多いと言えますが、「防湿」という意味では施工精度に左右され、断熱の意識の薄い温暖地ではなかなかきちんと施工される例は少ない様です。