廃棄物処理政策に関して検討されている論点(3) - 企業法務全般 - 専門家プロファイル

尾上 雅典
行政書士エース環境法務事務所 
大阪府
行政書士

注目の専門家コラムランキングRSS

対象:企業法務

尾上 雅典
(行政書士)
小竹 広光
(行政書士)

閲覧数順 2016年12月02日更新

専門家の皆様へ 専門家プロファイルでは、さまざまなジャンルの専門家を募集しています。
出展をご検討の方はお気軽にご請求ください。

廃棄物処理政策に関して検討されている論点(3)

- good

  1. 法人・ビジネス
  2. 企業法務
  3. 企業法務全般
法令改正 2010年 廃棄物処理法改正

廃棄物処理施設設置許可制度の整備及び最終処分場対策の整備




 産業廃棄物の最終処分場、特に安定型廃棄物の最終処分場の問題が各地でクローズアップされています。

 当コラムでも、
 各地で強まる産廃処分場への反対運動
 廃棄物処理施設設置許可申請の留意点
 などで、数回解説してまいりました。

 
 最終処分場の問題は、「管理の不徹底」と、「一度汚染が起こってしまうと支障の除去に膨大な時間と経費がかかる」の2点にまとめることが可能です。

 安定型最終処分場は、腐敗しない廃棄物「だけ」を埋め立てる代わりに、排水処理設備の設置を不要とした施設です。

 しかしながら、腐敗しない廃棄物「だけ」が入るはずだった埋立場所に、それ以外の物が混入してしまうケースが多く、日本各地で最終処分場の設置差し止め訴訟が相次いでおります。


 「最終処分場は、リスクが高い施設だから日本国内には設置を認めない!」と言えれば良いのですが

 廃棄物の安全な処理を進める上で、最終処分場は必要不可欠の処理施設になりますので、どこかに存続し続ける必要があります。

 「社会的な存在意義はわかるけれど、自分の敷地の近所には来てほしくない・・・」

 この心情を、英語で「NIMBY(ニンビー)」と呼びます。
 ※Not In My Backyard


 NIMBYを「エゴだ」と断じることは誰にもできません。

 最終処分場は、「我が町に来てください」と積極的に誘致をしたい施設ではないからです。


 社会的に必要な施設だけど、どこにも立地できない・・・

 最終処分場が、廃棄物の最終到着地点である以上、このジレンマが完全に解消されることはありません。
 

 少しでも地域の方に安心して暮らしていただけるよう、遅まきながら、政府においても最終処分場の問題に関する具体的な検討が進められつつあります。

 中央環境審議会 廃棄物・リサイクル部会 廃棄物処理制度専門員会において、「廃棄物処理施設設置許可制度の整備及び最終処分場対策の整備」に関して、以下の3点が問題提起されました。
・安定型最終処分場への住民不安に配慮し、異物を付着・混入させないよう、より充実した環境保全措置が必要ではないか
・最終処分場の設置者が不在となった場合、どうやって管理を継続していくのかを含め、最終処分場の維持管理体制の強化が必要ではないか
・公共関与をしてでも、廃棄物最終処分場の施設整備を進めることが必要ではないか


 次回のコラムでは、上記の検討課題を具体的に解説していきます。


 
 運営サイト 産業廃棄物許可コンサルティングセンター
 著書 「最新産廃処理の基本と仕組みがよ〜くわかる本」