夏ばてを防ぐには、水分の取り方が大切な養生法になります。
水分が不足すると、熱中症や脱水症状を起こすので、必要量をしっかり取らないといけません。
といって、水をたくさん飲んだらいいかというと、そう単純でもないのです。
このコラムでは、一般的にあまり触れられていない「水の上手な取り方」に焦点を当ててお話しいたします。
体内の水分量は、腎臓が作る尿の量によって、だいたい一定の幅で調整されています。
体内の水分が少なくなると、咽の渇きが起こるとともに、腎臓での水分再吸収を促進して、尿の量を少なくして体外に出ていく水分量を調整します。
逆に水分量が多くなると、腎臓での水再吸収が少なくなって、どんどん尿が作られます。大量の水を飲むと、すぐにトイレに行きたくなるのはそのためです。
ですから、普通は「咽が渇いたら」水を飲めばそれで事足りるようになっているわけです。ただ、夏場で汗を常にかいているような状態だと、調整が追かないので、少し先回りして飲んでおく方が安心です。そのとき、たくさんの水を飲むと、胃腸への負担や、急に血液量が増えて心臓に負担がかかるデメリットがあります。また、たくさん飲んでもすぐに尿となって排泄されてしまうので、あまり意味がありません。
そこでお薦めするのは、「30分に1回、少しずつ飲む」ことです。この飲み方だと、体内の水分量を常に一定に保つことが出来ます。また、内臓への負担も最小限にとどめられると考えられます。
1回に飲む量は、だいたいコップに1/4位で十分です。こまめにほんの一口、水分を取るようにするだけで、夏ばて予防が出来ます。ぜひおためしください。
吉川祐介 Wecareカイロプラクティック&ナチュラルケア