- 青松 敬明
- ビジネスナビゲーター
- ビジネスコーチ
対象:経営コンサルティング
- 戸村 智憲
- (経営コンサルタント ジャーナリスト 講師)
何をやろうとしても、すぐにサボリ癖が出てくるのである。
いずれにしても、意識的なのか無意識なのかは分からないが、「サボれ」と指示しているのは、他でもない自分の脳なので、「どうしてこの私の脳はサボれと指示を出すのだろう」と考え続けていたわけである。
もっとも、それを考えるのが、そもそもサボっている張本人の「脳」なので、その考えもサボりながら考えているわけで、結局はいまだにサボリ癖は直らない。
結果的に、この間、いろいろな本を読んだり、自分の低レベルの脳で考えた結果、いくつかのポイントが見えてきた。
正しいかどうかは別として、だいたい「この私の脳」はこんなものではないかと思われることを列挙する。
ーこの私の脳には、記憶力なんて能力はない。
ーこの私の脳には、集中力なんて能力はない。
ーこの私の脳は、突然何かを閃いて、すぐに忘れる。
おまけに、数秒後には、何を閃いたかの痕跡すら覚えていない。
にもかかわらず、まったく関係のない場面で、その閃きを思い出したりする。
、、、が、また忘れる。
ーこの私の脳は、仕事の優劣を決められない。
ーこの私の脳は、何かを考えるときに必ず別のことも考えてしまう。
ーこの私の脳は、変化にビビる。
しかし、不思議なことに、例えば、溜まっている仕事を順番に処理するときは、優劣を決められないのに、溜まっている仕事にタイトルを付けて並べてみると、緊急なものから順番に並べることはできるのである。
要するに、仕事をしようとしている「脳」とは別に、仕事をさせようとしている「脳」があるような気がするのである。
また、いくら集中しようと思っても集中できないのに、気が付いたら一心不乱にメールの返信を何通も書きまくっていることもある。本当にこの私の脳がやっているとは思えない。
要するに、「この私の脳」に何かをやらせようとするからサボろうとするわけで、「この私の脳」が気付かないうちに、「別のこの私の脳」が仕組みを作ってしまったら、変化にビビることもなく、「この私の脳」は活動してくれそうなのである。
「記憶」しないなら、「記憶装置」を作り、
「集中」しないなら、集中するように仕向け、
「閃いた」瞬間に、メモする癖をつけ、
仕事の優劣を決めてから仕事をするようにすれば、
多少は「この私の脳」もサボらなくなりそうなのである。
そして、本当に生産的な仕事をするときには、「この私の脳」を空っぽにして、余計なことを考えないようにできれば言うことはない。
*「脳みその構造」より転記しました。