- 青松 敬明
- ビジネスナビゲーター
- ビジネスコーチ
対象:経営コンサルティング
- 戸村 智憲
- (経営コンサルタント ジャーナリスト 講師)
どこかの会社に電話を掛けたときに、たまたま出た人に、「○△は外出中ですが、、、」と言われることがある。
外出中なのは構わないのだが、「外出中ですが、、、」のあとが、まさに「、、、」という人が多いのである。
相手が沈黙している以上、こちらが何かを言わないといけない。
仕方なく、「それではまた折り返します」と言うと、今度は「失礼ですが、、、」と言って、また沈黙。
「失礼ですが、、、」は、人生の経験上、「失礼ですが、お名前をお伺いしてもよろしいですか」の省略ということくらいは分かる。
しかし、そもそも電話の応対ってこういうものではないだろう。
まず、「○△は外出中ですので、こちらから折り返し掛けさせましょうか」言うべきだし、「失礼ですが、お名前をお伺いしてもよろしいですか」と最後まで言うべきである。
ここでポイントは、そうしないと客が怒るからということではない。
少なくともこの私の場合、電話なんて相手の邪魔をする機器でしかないと思っているので、余程のことがないと電話しないが、電話をかけたときは申し訳なく思っている。
だから相手が偉そうにするのも、ブッキラボウにするのも分からなくはない。
しかし、電話を受けた会社にとって、向こうからやってきた絶好のチャンスを逃す必要はないと思うのである。
「たかが電話の対応」をしっかりしただけで、「感じの良い会社」と思われるわけで、そのことに損はないはずである。
世の中、様々な場面で、社会の常識が欠落している。
朝に「おはようございます」と言うだけで、「挨拶のできる人」と思われるくらい、普通のことを普通にやるだけで、「良い人」になることができるのである。
これだけ簡単に「良い人」や「良い会社」になれるにもかかわらず、「○△は外出中ですが、、、」の後ろの、時簡にして2秒もない「こちらから折り返し掛けさせましょうか」がないだけで、「良い会社」は一気に「教育もできない会社」に数ランク格下げされてしまうのである。
もったいない話である。