- 村上 春奈
- 村上建築設計室
- 東京都
- 建築家
対象:リフォーム・増改築
- 木下 泰徳
- (アップライフデザイナー)
- 溝部 公寛
- (建築家)
クライアントは、新聞社に勤務するご主人、ファッション誌の編集をする奥様、3歳の男の子の3人家族。以前から下町に親しみ、東京・月島に住んでいらっしゃったご家族は、新たな住まいも住み慣れたこの地に求めました。
当初は新築の高層マンションの購入を検討されていましたが、画一的な間取りと、そこに暮らす自分たちの姿がどうしてもしっくり来なかったそうです。
そこで、運河沿いの中古マンションを購入し、その空間を自分たちに合った「地べたの生活」ができるような空間につくりかえることにしました。
家族が集う家の中心は、運河に面した「茶の間」です。
他の部屋よりも床高を25センチ上げた琉球畳敷きのこの空間は、窓越しに見える川面を背景に、まるで運河に浮かぶ屋形船のようになりました。
ちゃぶ台でおつまみとお酒を片手に語らっていると、心地よい川風が通り抜け、とても穏やかな時間が流れていきます。
このお宅にいらしたお客さまは、皆、時間が経つにつれ寛いでしまい、いつのまにか畳に寝そべってしまうそうです。
そして、天井にきらきらと映る水面のゆらめきを眺めながら、つい眠りに誘われてしまいます。
村上建築設計室