- 木村 真理子
- 一級建築士事務所 木村建築研究室 建築家・一級建築士事務所主宰
- 東京都
- 建築家
対象:住宅設計・構造
15年程前に設計監理したお宅のリフォームの上、同世代ということもあり旧友のような感覚ですので、点検確認が終わったら、当然四方山話に花が咲きます。
上のお姉ちゃん(新築設計時は小1か小2だったけれど、今はT大の院生)が、この日は在宅で、お茶を入れたりしながら、四方山話に加わってくれていました。
さすがにT大院生、話のポイントを捉えて、若者の視点で総括した意見を言ってくれます。
あれこれ時事雑談していて、モノとの関係人との関係のような話をしていたときです。
突然、お姉ちゃんから。。。
「わたしにとってこの家は、ただのモノ、ハコとして家ではない、家族のひとりのようなもの」「だから、この家といろんなやりとりをして育った。自分とこの家との関係は、双方向の関係」「この家が、工事の人や多くの人が関わって、ひとつずつ出来て行った家ということも気に入っていることのひとつだと思う」等々。。。このようなことだったと思います。
さらに、お母さん(建て主さん)からは、「家族みんな、この家が好き」「狭いけれど、家族の成長にあわせて工夫して住むことができるキャパシティのある家。」「それに、ベストセラーになった『頭の良い子が育つ家』と言う本の内容は、この家のことだった。」とのお言葉。。
『いい家は、住み手がつくる』と言うのは、もはや常識ですが、家を気に入ってもらえるというのも、家族がいい思い出をつくれていること、そして、住み手の住みこなし力の裏返しだと思います。
うううっ、それにしても、設計者冥利です!!
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