やはり現場はいいです。
ものつくりの町に育った私としては、現場は心新たにときめきめくところ。
構造用合板は壁面・床ともにほぼ完了。
今週には作業にはいる鋼製の水平ブレスを除き、建物の剛性としては整う。
水平ブレスはターンバックルなし。細部は現場溶接。すっきりいきましょう。
屋根にのぼります。
そう、なにを隠そう この工事の最大要所は 屋根の雨仕舞。
陸屋根(水平な屋根)に トップ・ライト。
しかし、立上がりが それほど取れません。
建物の高さが、真北側から発生する北側斜線(第一種高度斜線)制限にて
決定してしまうからです。
現場主任の高橋さんは、トップ・ライト をメーカーの既製品にと主張。
ただ
笠木から出っ張って、スカイラインそろわないし、ぎゃくに納めが複雑。
そうでしょ
ここは現場でステンレスのアングル材で造ることにしましょうよ。
ただ、北側斜線からのクリアランスが 90mm あります。
この “高さの貯金” は このさい すこしつかわしてもらいましょう。
立上がり 全体に 50mm 上げます。
プロポーション や デザイン性は、機能や雨仕舞に優先しません。
現場の菊地さん
そんなに おそるおそる わたしにお伺いたてないでくださいよ。
竣工まで
本年もよろしくお願いします。
Y-Project
2006.01.10
このコラムの執筆専門家
- 岩間 隆司
- (東京都 / 建築家)
- 株式会社ソキウス 代表取締役
スマートに シンプルに 住う。 都市型住宅・集合住宅
都市の厳しい条件のもとでも、住宅や集合住宅を実現させてきました。住宅計画における制約は、生活空間に個性が生まれる、ひとつの契機として、ポジティブにとらえております。
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