- 野村佳代
- 出版/広告プロデュース〜企画・ライティングからデザイン・印刷まで 株式会社アスラン編集スタジオ 代表取締役
- ライター
ロジカル・シンキングは説得力の要
目的と書く内容が決まっている
ロジカル・シンキングは、ビジネスマンにとって欠かせないものと言われています。
話や文章に説得力が出るからです。
誤解してもらいたくないのですが、ロジカルな文章に説得力があるわけではありません。
ロジカルな考えに説得力があるわけです。
ですから、まずは物事をロジカルに考えることが求められます。
文章はその論理を展開するものですから、土台となるのはロジカル・シンキングなのです。
これまで、文章の書き方について紹介してきました。言葉は人類が生み出した最大の発明です。
個人的にも、文章を読んだり書いたりするのが大好きです。
しかし、文章には「ごまかしが効く」という面もあります。
文章が持つ力を否定するわけではありませんが、文章で物事をうやむやにすることもできるわけです。
うやむやにされた文章に説得力はないと言えます。ロジカルな文章と対極をなすものだからです。
そのため、ビジネスの現場では、ごまかしが効かない図解が重宝されます。
話が飛躍していると図解にできないため、ごまかしにくいのです。
だからこそ、企画書などでは文章に添えて、図解で表現することが求められます。
しかし、逆にこの特性を利用して、「文章のプロットを図解で書く」こともできます。
文章を書く前に、自分の考えが論理的かどうか、図解してみるのです。
その図解をもとに文章を書いていけば、話が飛躍することは避けられると思います。
また、論理的でない文章の特徴として、「接続詞が多い」というものがあります。
もともと接続詞は文章の継ぎ目に必要なものです。
継ぎ目だらけということは、論がつながっていない、展開していないと考えることができます。
接続詞をゼロにしろと言うわけではないので誤解しないでほしいのですが、段落ごとに接続詞があるような文章は、うやむやな考えのまま、または思いついたまま文章を書き連ねているだけのことがあります。
文章を推敲する際には、この点も注意してチェックしてみてください。
次回は、「感情を動かすこと」について、改めて考えてみましょう。
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