それぞれにとっての子供部屋 その3 親と子供の子供部屋に対する奇妙な関係
子供が子供部屋を欲しがる理由は「自分の領域が欲しい」というものが最も有力で、親が子供に子供部屋を与えるのは「部屋でしっかりと勉強して欲しい」という思いが一番有力です。
さて、ここでどんなドラマが起こるでしょうか?
「せっかく部屋を造ったんだから部屋で勉強しなさい」と親。当初は行きたくなく、ダイニングテーブルで勉強する子供。でも、消しゴムのカスや勉強道具を広げたままにするため、よりヒステリックになる親。そのうち子供も反抗期を迎え、親との距離をとりたくなってきます。
そしてとる行動が「部屋に入れば勉強していると思われるし、ちょうどいいや!」になってきます。
また、勉強しなさい!といわれるのが一番嫌な子供(私もそうでした)が多いですが、それを言われないためにも子供部屋に入る子供が多く、そのうちそれが習慣になっていくのです。部屋に入りさえすれば、勉強していると思われるし、ガミガミ言われない、そんな心境になっていくのです。
両者が子供部屋に求めるものがぜんぜん違っていても、ここで、親と子供の子供部屋に対する奇妙な関係が成り立ってしまうのです。
お父さん、お母さん気づいていましたか?
このコラムの執筆専門家
- 八納 啓造
- (建築家)
- 株式会社G proportion アーキテクツ 代表取締役
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