新年度になり、すっかり初夏の陽気が続いています。桜も葉が多くなりましたね。
先日、10年弱使ったプリンターが遂に壊れ買い替えたのですが、以前と比べ値段がとても高くなっていたことにビックリ。でも、それ以上に驚いたのは設定があまりに簡単だったこと。技術の進歩に感動しました。
さて、今月のPHPスペシャルは「前向きになる練習」がテーマ。私の連載「働く女性のための相談室」のお悩みは、接客業で気が休まらないというもの。
接客の仕事は感情労働で精神的にダメージを受けやすいので、意識的なセルフケアが不可欠です。
日本では「お客様は神様です」という行き過ぎた古い考えも根強いですが、お客様は神様ではありません。あなたも私もお客様もみんな、ひとりの人間です。
お客様を大切にすることと、神様だと思って絶対視することとはまったく違います。
私はカウンセリングも広い意味で接客業、サービス業だと思っていますが、クライアントの方々を神様だとは思っていません。無理を言われても応じませんし、ご機嫌をとることもしません。でも、どなたもとても大切な方々で、心から応援し幸せを願っています。だからこそお互いに気持ちいい関係でいられるよう、マナーやルールは必要だと考えています。
感情労働、つまり対人関係の仕事をされるときに大事なのは、自分と他人との境界をしっかりもつこと。相手の問題(責任)と自分の問題を区別すること。自分のできることには限界があることを認め、相手が何を選ぶかは相手の自由だと認めること。 仕事上、個人的なお話をお聴きしたり、深く関わったりすることがあっても、それはあくまでも仕事時間内。プライベートの時間までひきずっていたら身がもちません また、コミュニケーションによって刺激された自分の感情をきちんとケアしてあげること。私はボーっとビデオを観たりゲームをしたり買い物に出かけたり、何かをして気持ちを切り替えることが多いです。さらに、好きなものを飲み食いしたり自分をねぎらったり運動したりしています。
最近、改めて気づいたのは、対人関係の仕事でのストレスは、相手とのやりとり以上に、それ以外のことにあるのではないかということです。
ご相談で多いのは、圧倒的にスタッフ同士の人間関係です。他は、書類仕事や仕事の仕切り方などで、中核の対人関係の仕事、たとえば販売、教育、保育、医療などは好きだし大変なことがあっても消化できるけれど、それ以外のことで気を遣って疲弊してしまうというものです。
そう考えると、私もカウンセリングは好きだけど、周辺業務や雑務を面倒くさいと感じることがあります。カウンセリングだけできたらいいな~と思うときもあります。でも、そのためにはひとりで好きなように運営できる自由を手放さなければなりません。つまり、仕事って、好きなことだけでは成立しないってことなんですよね。
多分、仕事にかぎらず、どんなことにもメリットとデメリットがあり、リスクがあるという前提で、自分が何を選ぶか、選んだことのデメリットやリスクとどう折り合いをつけるか、自分なりにあれこれ工夫して少しでも快適に過ごせるようにしていくことが大事なのかなと思います。
このコラムの執筆専門家
- 藤井 雅子
- (東京都 / 心理カウンセラー)
- メンタルエステ ココロの部屋
カウンセリングはココロのエステ
自分を好きになれない、自信がない、思ったことを上手に表現できない、人目が気になって仕方ない、不安やイライラで毎日が楽しくない、甘え下手・・でもどうしていいかわからない、そんな悩める女性たちを心から応援します。ぜひ一度ご相談ください。