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日経記事;『アップル、自社半導体で低コスト化 iPhone、5G仕様でも400ドル台』に関する考察

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皆様、

こんにちは。

グローバルビジネスマッチングアドバイザー 山本 雅暁です。

 

3月10日付の日経新聞に、『アップル、自社半導体で低コスト化 iPhone、5G仕様でも400ドル台』のタイトルで記事が掲載されました。

 

本日は、この記事に関して考えを述べます。

本記事の冒頭部分は、以下の通りです。

『米アップルがハードウエア端末への独自半導体の搭載を加速させている。8日には廉価版スマートフォン「iPhone SE」にも最先端品を搭載すると発表。デスクトップ型パソコンの新商品「Mac Studio」向けには最上位の専用品を開発した。性能向上に加え、省電力化や量産効果でコスト引き下げを狙う。「黒子」の半導体が競争力の切り札となっている。。。』

 

アップルは、2020年に自社製半導体を搭載したMacパソコンを販売しました。同様に、アップルは、2021年にも自社製半導体を搭載したMacパソコンを販売開始しました。

 

これらの自社製半導体を搭載したMacパソコンの処理能力が高く、顧客から高評価を得られています。

 

そして、予想通り、今回はアップルの稼ぎ頭である、自社製半導体を搭載したiPhoneを発売します。

 

この新型iPhoneは、5G仕様で400ドル台と、iPhone群の商品では比較的安い価格設定になっていますので、販売数量は伸びると見ています。

 

一般的に、競争力のある半導体を自社製にすると、兆円単位の開発・製造コストが必要となります。

 

アップルは、iPhoneによりスマートフォン市場で、勝ち組になっていますので、この高コストの半導体開発費を十分に賄えます。

 

また、半導体を自社製にすることにより、iPhoneの製造コストをインテルなどの他社製半導体を購入するより安くなります。

 

2020年から始まったアップルの自社製半導体を開発・実用化して自社商品に搭載するやり方は、プラットフォーマーとしての強みを最大限に発揮しています。

 

また、アップルは、自社のアプリケーションソフトでも、多くの差別化・差異化を実現しており、自社製半導体を搭載したMacパソコンやiPhoneのサービス内容で、高評価獲得が実現できます。

 

まさに、現在のアップルは、プラットフォーマーとして横綱相撲のビジネスを展開しています。

 

国内のベンチャー・中小企業は、このアップルのプラットフォーマーとしてのビジネス展開のやり方は、参考になります。

 

ベンチャー・中小企業は、基本的に中堅・大手企業が手を出さないニッチ市場で、プラットフォーマーになることが必要です。

 

ベンチャー・中小企業がニッチ市場で勝ち組になれば、一定規模の事業収益を維持拡大できます。

 

今までのベンチャー・中小企業に対する経営支援の経験から、ベンチャー・中小企業がニッチ市場で勝ち組になるには以下の条件が必要不可欠になります。

 

1.自社商品・サービスが、他社にない強み、差別化・差異化ポイントなどをもつ。

2.BtoB、BtoCの両マーケットに共通することとして、業界や顧客のニーズ、不満、要望などを注意深く聞き取り、理解する。

3.上記ニーズ、不満、要望などを解決する商品・サービスを提供する。

4.ニッチ市場で勝ち組になるため、誰よりも早くこの市場に参入し、自分自身で新しい市場を作る先行者利益(先行者優位)を獲得する。このため、リスクを取り速いスピードで事業基盤を確立することが必要である。

5.ニッチ市場は小さいので、事業収益を維持拡大するために、多面的な収益源を確保する。

6.インターネット・ITの急激な普及により、社会環境・事業環境が急激に変化していくので、市場や顧客などの状況を常に把握しておき、柔軟に事業のやり方を変えていく柔軟性をもつ。など

 

ベンチャー・中小企業は、アップルのような巨大プラットフォーマーにはなれませんが、ニッチ市場で勝ち組になれれば、自社収益の維持拡大を実現するやり方になると考えます。

 

よろしくお願いいたします。

 

グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 山本 雅暁

 

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