組織の病状を知らないと、適切な打ち手は打てない - 経営戦略・事業ビジョン - 専門家プロファイル

伊藤 健之
ユー・ダブリュ・コンサルティング 代表
経営コンサルタント

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閲覧数順 2016年12月03日更新

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組織の病状を知らないと、適切な打ち手は打てない

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社員のやる気がない「真の原因」
どこか調子が悪いとき、本来の力を発揮できないのは組織も同じです。
そんなときに、場当たり的に誤った薬(制度や管理の強化、研修など)を投与すると、ますます
悪化したり、副作用が出たりすることがあります。
正しく組織の病状を把握し、適切な処方プランで快方に向かいたいものです。

こんにちは、グランデコンサルティングの伊藤健之です。
今回は、「組織の病状」と''「その見分け方」''について、書いてみたいと思います。


組織の病状を知る


以前のコラムで取り上げました「組織の人間的要素」に着目して、それらの痛み具合によって、
組織の病状を3つに大別することができます。(添付のチャート図をご参照ください)

では、早速、診断チャートに従って、現在の組織の病状を診てみましょう。
病院に行くと、受付で看護婦さんから問診票を渡され、症状を記入しますが、この診断はそ
んな位置づけのものです。
会社全体で同じ病状ということはあまりなく、部門ごと、あるいはグループごとに病状が異
なるケースが多いと思います。

※ さらなる詳細は、ドクター(専門家)による診断が必要です。
客観的にみて甘すぎないようにチェックしましょう。(症状を見逃すことがあります)

病状1:「機能不全」組織 〜 “どうせやってもムダだよ”


■診断票
✓ 助け合いは見られない(皆、自分の仕事をこなすだけ)
✓ 離職者が増えている(同業種や他部門に比べて)
✓ 不満が上がってこない
✓ 会社を、“給料をもらう場所”にしか考えていないように見える
〜 自己実現や成長する場として、会社を期待していない など

該当が多ければ、この病気(機能不全)にかかっている可能性が大きいです。
該当が少なければ、次の項に進みましょう。

■この病気の特徴
「機能不全」組織といって、これが最も重病です。
従業員が「組織で働く意義」を喪失してしまっており、やらされ感が蔓延している組織です。
こうした組織では、働く人が組織を「公共の場」「学習の場」(以前のコラム参照)として期待
していないため、単なる「生活のために給与をもらう場所」と割り切っている場合が多いです。

とても残念なことに、近年、この病気に侵されている組織が増えております。
放置したり、処方を間違ったりすると、「内部告発」「社会的なダメージを被る不祥事」「優秀
な人材の流出」などといった重大な事態を招きかねません。
重病ですから、治療にも時間がかかります。少なくとも2年間は要するでしょう。


病状2:「貢献不全」組織 〜 “いい会社だけど、貢献意欲は沸かない”


■診断票
✓ 横のつながりが活発じゃない
✓ 目標達成意欲は低い
✓ 不満は上がるも提案は少ない
✓ 出世意欲が薄い〜 「課長になりたくない」 など

該当が多ければ、この病気(貢献不全)にかかっている可能性が大きいです。
該当が少なければ、次の項に進みましょう。

■この病気の特徴
会社や組織には満足しているが、役割認識や貢献意欲は希薄な組織です。
働く人が次のような感情を抱いていることが多いです。
「こんな時代でもつぶれそうにない会社でよかった」
「決められたことだけはキチンとやって無難に過ごそう」
「いろいろな工夫をするのは面倒くさい。そこまでしたくない」

こうした気持ちをもった人が、他の人と共鳴しはじめると、あっという間に組織内に「やる気の
なさ」が伝染してしまいます。いわゆる「腐ったミカン」現象です。

この病気も決して軽くはありません。
冷めた人たちを熱するには、かなりの火力(熱)と時間を要します。


病状3:「成果不全」組織 〜 “やる気はあるけど、成果がでない”


■診断票
✓ 仕事を改善しようという動きは起こるも、成果にならない
✓ 社内ブログやナレッジDBなどに多くの人が知恵を提供しない(一部の人に偏る) など

該当が多ければ、この病気(成果不全)にかかっている可能性が大きいです。
該当が少なければ、健康な組織と言えるでしょう。

■この病気の特徴
やる気はあるけど、空回りして成果につながっていない組織です。
働く人の“やる気”が損なわれていないので、やり方さえ間違わなければ早期の回復を期待できます。


健康:「活力みなぎる」組織


「活力みなぎる」組織では、現場の知識共有が図られ、スキル向上が個人任せになっていないものです。
どの組織もこうあってほしいものですが、こうした組織が非常に少ないのは残念なことです。

''■活力みなぎる組織の特徴
✓ 社内ブログやナレッジ共有DBなどに、多くの人が知恵を提供している
✓ 現場の主体的な改善活動が自然発生し、提案が上がってくる
✓ そうした活動が、具体的な成果を生み出している など


むすび


さて、みなさんの職場や組織はどうでしたでしょうか?
病気を放置していたり、あるいは病状を知らずに誤った対応をしている組織は非常に多いものです。

「病状を知り、正しい処方をとる」ことは、組織においても個人同様に大切なことです。

今回は、「3つの病状」と「その見分け方」について、お話しをしました。
次回から、「病状ごとの処方」について、書いていきたいと思います。


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