深見友紀子ミュージック・ラボ - 独立開業全般 - 専門家プロファイル

藤 拓弘
リーラムジカ 代表
経営コンサルタント

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対象:独立開業

尾崎 友俐
尾崎 友俐
(経営コンサルタント)

閲覧数順 2024年05月08日更新

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深見友紀子ミュージック・ラボ

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素敵なピアノ教室のご紹介コーナー
こんにちは。ピアノ教室コンサルタントの藤 拓弘です。

このコラムでは、素晴らしいピアノ教室を運営されている先生にインタビューさせていただいたものをまとめています。

先生の教室運営やレッスン法、これからの時代に必要な講師マインドなどについてお聞きしたことから「素晴らしい教室」に隠された「成功のポイント」を、皆さんとシェアできれば、と思います。


*深見友紀子「ミュージック・ラボ」
今回ご紹介する教室は、深見友紀子先生の「ミュージック・ラボ」です。

深見先生は、現在京都女子大学発達教育学部児童学科の教授をされています。子どもの音楽教育のスペシャリストであり、また東京早稲田に、ご自身のピアノ教室「ミュージック・ラボ」を運営されています。東京と京都の往復のお忙しい合間をぬって、快くインタビューに応じていただきました。


*教室の様子
深見先生の教室は東京早稲田(新宿区若松)にあり、かなりスタイリッシュな外観。サロン的な空間が話題を呼び、2001年にはNHKの番組に取り上げられたそうです。
1階が受け付けで、レッスン室が地下なのですが、地下に行くときの螺旋階段がとても素敵です。これは子供が喜びそうですよね。


*ピアノを習うことのメリット
いまだにピアノは人気の習い事ですが、そこに「ピアノを習う意味」を感じるから、親御さんは習わせるのですよね。その辺り、先生のお考えをお伺いしました。

「ピアノを習う、ということにはその子の人生の『局面』で良い作用をもたらす、と思っています。音楽はいわば音楽は『響きつつ動く形式』(ハンスリック)です。動く時間の中で思考すること、自分が出した音にどう対処するか、という能力を養うことは、ひいては『適応力』や『判断力』を鍛えることにつながります。また、時間の流れの中で止まらず考え続けることは、頭の思考スピードを上げることにもなります。特にピアノはシステマティックな楽器ですので、デジタルな感性も養われます。発達段階の大事な時期に、こうした学習をすることは、その子にとって非常に有効に働くのでは、と思います」


*発表会について
子どもたちに与える選曲でお悩みの先生や、どうすれば魅力的な発表会にできるのか、と日々頭を悩ませている方も多いです。深見先生に「発表会」についてお聞きしました。

「基本的に、曲は生徒たちに自分で選ばせています。その意義は、自分で選んだ曲を責任をもって勉強する「自己責任」を感じてもらいたいからです。先生が与えた曲ですと、モチベーションも上がりにくいですし、自分で選ぶことで頑張れることが多いようです」

「選曲後の練習に関しては、まずはその子の「性格」をきちんと把握することが大事だと思います。この点、ピアノ講師には、個性を見極める力が必須だと思います。また、生徒さんによってピアノを習う目的はいろいろです。ですから「目的別」に柔軟に対応することが、結果的に満足度を上げることにつながりますし、発表会として色とりどりで楽しいものになりますね」


*講師採用のコツは?
深見先生の教室には、ご自身の他に現在3人の講師の方が勤務されています。
私の元には、講師採用や雇い方についてのお悩みも寄せられるのですが、この機会に「成功する講師採用」についてお聞きしました。

「ピアノ教育に携わる講師には『教育に熱心』であることが必須です。発達心理学、コミュニケーション理論など、教育する立場にある者として、必ず学ぶべきことがあります。講師の採用の際は、紹介が多いのですが、結果的に「音楽教育」を学んだ人を採用したのが良かったのかもしれません。ピアニストの片手間という意識の人は採用しません。ピアノ講師に大切なのは、ピアノの演奏技術だけではなく、子どもに寄り添えるような人間性です。これは当たり前のことですが必須ですよね。これだけは言えるのですが、私の教室の講師はそれぞれ得意分野を持っている、非常に優秀な講師ばかりです。現在の3人の講師で言いますと、中野さんは「卓越したピアノ演奏技術」、遠藤さんは「電子オルガンも弾ける」、赤羽さんは「作曲、編曲、音楽療法」といった、ピアノの枠にとどまらない、才能があります。また、ピアノ講師は、子どもたちが普段、学校の音楽の授業で何を学んでいるか、ということは知っておくべきことですね。レッスンに来ている子どもが学校でどんな音楽の授業を受けているのか、知っていると知らないとでは、ピアノ教育にも差がでますよね」

*コンクールの在り方について
先生は、積極的には生徒さんをコンクールに出したりしておらず、その理由を尋ねてみました。

「コンクールやグレードは、子供たちのモチベーションを上げるためにはとても良い機会です。励みになるもの、と言っても良いかもしれません。何か目標があると、子どもたちは頑張りますからね。また、ピアノを続けるためにも、ひとつの目標設定には良いですね。ですが、ピアニストになるためのツールとして使うのであれば、少し考慮が必要だと思っています。ピアニストとして生きていくには、本当の天才以外はかなり厳しい世界だと思います。ですから、ピアニストを目指すことは一切考えていないですね」


*これは必見!「今日のメドレー」
深見先生の発表会は、講師による非常にユニークな演奏で盛り上がります。「今日のメドレー」として、発表会で生徒さんが弾いた全曲をメドレーにアレンジして「即興からめーる団」の赤羽美希さん、正木恵子さんが鍵盤ハーモニカなどの様々な楽器を駆使して、演奏します。

これは、動画でご覧になれますのでチェックしてみてください。必見です。
http://www.ongakukyouiku.com/music-lab/improkarame/index.html

この「即興からめーる団」には、演奏依頼も可能のようです。「発表会がマンネリ化している」「楽しい演奏をしてくれるゲストを探している」という先生には、朗報ですね。

また、2009年7月26日(日)(19:00〜 門仲天井ホール)に、この「今日のメドレー」が学べるセミナーを開催するご予定のようです。「発表会がマンネリ化して、いまいち盛り上がらない」「何か面白いことを企画したい」とお考えの先生には、ぜひ参加して頂きたいセミナーです。
盛り上がる発表会にするためのヒントやエッセンスが満載の「貴重な体験」になることは間違いないでしょう。
詳細は、深見先生のサイトをご覧ください。
深見先生のオフィシャルサイト
http://www.ongakukyouiku.com/


お忙しいところ、インタビューに快く応じて下さった深見先生に、心から感謝申し上げます。
ありがとうございました。



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