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閲覧数順 2024年04月25日更新

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ハラスメント加害者の多くに自覚がない理由

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  1. 心と体・医療健康
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私は以前法律事務所で働いていたこともあり、現在弁護士会でハラスメント関連の仕事をさせていただいているけれど、メンタル・クリニックや企業、カウンセリングルームでも最近パワハラ・モラハラの相談が増えていると感じます。

 

かつては被害者の話を聴くだけでしたが、ここ2,3年は加害者の立場の話を聴く機会が増えました。そこで、痛感するのは「加害者には自覚がないだけでなく、むしろ被害者意識が強い」ということ。

 

また、ほぼ共通して出てくるのが「そんなつもりじゃなかった」というセリフ。そして、自分の言動を正当化するような言い訳が続きます。よくあるのは、「よかれと思って」やったのに誤解され納得がいかないという訴え。

 

今回の豊田議員のパワハラ騒動後の会見はその典型です。よく見ると、自分の行った言動(私は犯罪だと思ってる)を他人事のように話し、まったく自覚と反省をしていないのがわかります。

 

謝罪の言葉や態度は形だけ。あれは議員を続けるためのパフォーマンスでしょう。議員を続けたい話をするときの媚び媚びの笑顔のあと、記者からの質問に対し、急に目つきが変わり記者の話を遮ってケンカ腰の反撃に変わっていたことからも明らかです。スイッチが入ると自分を抑えられなくなることがよくわかる映像でした。

 

パワハラ、モラハラ、DVなどの加害者は、豊田議員もどこかで言っていたように「自信がない」ストレスを自分より弱い相手に八つ当たりすることで解消しています。厄介なのは、ターゲット以外には愛想がいいことが多く、まわりがハラスメントに気づきにくいこと。

 

外面がいいのは、自信のなさから嫌われることを怖れていたり、認めてもらいたいという承認欲求からだったりで、そうした他人の顔色をうかがう言動は本人にとってかなりのストレスになっているはずです。

 

そのはけ口が自分より弱く反撃しにくい人にむかってしまうのがハラスメントのしくみです。

 

問題は、ハラスメント加害者のほとんどに自覚がないこと。心理学では「否認」と言いますが、自分のなかでは常に不遇をかこっている被害者なのだから、自分が加害者になって世間から糾弾される立場になるなんて絶対に受け入れられないと、無意識レベルで自分を守るために全力で事実を認めない姿勢を貫いているのだと思います。

 

こういう相手に正論で挑んでも、巧みに話をすりかえられて煙に巻かれるのがオチです。対処法として現実的なのは、以下の3つくらいでしょうか。

1 逃げる(少しずつ距離をとる、家を出る)

2 職場であれば、上司(あるいはその上司)かハラスメント窓口や人事に相談する

3 専門家に相談する

 

いちばんよくないのは、ひとりで抱えてがまんしてしまうこと。これでは何の解決にもなりません。「私にも悪いところはあるから」は加害者に洗脳されている被害者の常套句。もし、こういう思いでがまんしているなら、すでにかなり危険な可能性もあるので、すぐに誰かに相談してみましょう。

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