「緊急信用保証融資の「安定化融資」と同じ仕組みを - 経営戦略・事業ビジョン - 専門家プロファイル

須藤 利究
有限会社RIKYU・コンサルティング 代表取締役
経営コンサルタント

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「緊急信用保証融資の「安定化融資」と同じ仕組みを

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金融時事話 新情報
 緊急保証融資の枠は一体いくら消化されるのでしょう。

福田首相の頃からあった中小企業対策を麻生首相になり、
第一次として信用保証協会枠を8〜9兆円増やすというもの
でした。その頃とは、経済環境が更に厳しくなっています。

この所の信用保証協会の動きを見ていると、信用保証料率の
9段階のリスク別細分化、責任共有制度など、財政状態が
余り良くないことは想像がつきます。

一説には平成10年10月〜12年3月までの安定化資金の
処理がまだ終わっておらず、経営安定化特別会計は基金を
既に消化10数億円近い損失を出して都道府県もあるよう
です。確かにいまだに条件変更をして返済を続けている
企業もあります。

そんな背景が関係あるかどうかは想像の域を出ませんが、
今回の『緊急信用保証融資』は、少なくとも「安定化」と同じ
ではないようなです。
安定化が、ほとんど無審査状態だったようにはいかず、
極めて慎重な気がします。

信用保証協会は、直接保証している企業との接点がありません。
ずっと書類審査でやって来た訳です。もちろん金融機関との
話合いなどはしますが、果して審査能力や目利きがどこまで
あるのでしょうか?

金融庁1990年代の終わりに多くの有名銀行や証券会社が破綻
しました。「安定化」ちょうどその頃始まっています。

もちろん色々な見方があるでしょうけれど、1998年の頃の日本
だけの金融危機と今回のアメリカ発の金融危機は、世界同時不況・
株安など問題の深刻さは、サブプライムの傷が浅いと言われる日本
でも、各金融機関の中間決算の大幅減益や輸出企業の不振
(トヨタ・ショック)や消費低迷を受けて、ほぼ全業種で売上が
落込んでいます。

「安定化融資制度」の概要は以下の通りになっています。
【中小企業金融安定化特別保証制度の概要】
平成9年秋以降大手金融機関が相次いで破綻し民間金融機関を対象に
早期是正措置制度が導入されるなどして、不良債権に対する適正な
引当金の計上が求められるなどしたことにより、一部の金融機関は
自己資本比率の低下に陥るなどした。その結果、多くの金融機関で
企業に対する貸付けが慎重になり、これが、主として中小企業を中心
としたいわゆる「貸し渋り」問題となって、日本経済全体にとって
深刻な影響を与える事態となった。

本件特別保証制度は、従来の保証とは別枠で20兆円の保証枠を
設け、上記信用補完制度の枠組みの中で、従来から協会が実施して
いる保証に加え、保証要件等を緩和した保証を行わせるものとなって
いる。このため、従来より高い事故率を想定しており、総額1兆円
(上記てん補率の割合に応じて事業団に対して8000億円、協会
に対して2000億円)の資金を確保することが必要な設計となって
いる。

 そして、この制度に係る事業団の保険の引受けについては、
保険法の改正により、保険料率等が一般の保険より緩和された保険
特例のうち倒産関連特例の対象となる中小企業者(倒産関連中小企業者)
の範囲を拡大し、事業団が保険特例として引受けをすることができる
ようにしたものである。
「中小企業金融安定化特別保証制度の実施状況について 
会計監査院資料より」

現在の状況も「貸し渋り」が問題となって、日本経済全体にとって
深刻な影響とは言えないだろうか?


今回も中途半端な対策でなく、中小企業の保護策として従来より
高い事故率を想定しても信用保証をすべきではないかと思います。

今回は100年に一度の危機といい方もします。
世界同時不況や短期間での欧米の中央銀行の利下げ、正直見聞き
したことがないことばかりです。
危機感が政府以下全体に足りないのではないかと思います。
銀行も自己保身でとても中小企業にリスクを取って融資をする気は
ないようです。株式市場が低迷し社債などの発行が難しくなって
いることもあって、大企業向けの融資が伸びて融資残高は増えて
います。
でも、中小企業には「緊急保証融資」のみ扱うといった感じです。

中小企業の方々の話を聞くと秋口から急激に売上が落ちている。
銀行では、なかなか融資が受けられないとの年末を迎え、本当に
切実な声が寄せられます。今回の不況対策を間違うと大変なこと
になると政府に警告したいと思います。
早く小手先ではない中小企業対策を