前回に引き続きまして、私達が「肥満や病気に悩まないですむ食生活」に付いて、とても参考になるであろうと私が思われるサイトからの引用の続編になります。
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拡張プラウト主義 http://www.project-vega.org/
※4章 食と農業 より抜粋
■白米と発芽玄米について
一般的には白米が主食として食べられることが多いが、米を食するのであれば発芽玄米などが適している。発芽玄米とは玄米をわずかに発芽させたもので、眠っていた酵素が発芽によって活性化し、出芽のために必要な栄養を玄米の内部に増やしていく。そのため玄米よりも栄養価が高くなる。
玄米は白米に比べ栄養価が高く、白米に含有されないビタミンB1やミネラルを豊富に含んでいるが、発芽玄米は更に栄養豊富で、食物繊維、カルシウム、マグネシウム、亜鉛、リン、鉄などのミネラルも含まれ、血圧上昇の抑制やストレス軽減などの働きを持つガンマアミノ酪酸が玄米よりも多く、白米の約10倍程度含有されている。
基本的に未精製で発芽した穀物は栄養が多く含まれ、これは小麦などにも当てはまる。発芽玄米の作り方は玄米を水に浸けるだけである。室温で夏なら半日〜1日、冬なら2日〜3日ほどで発芽する。
■食べる量
次に食べる量についてはどうか。例えば外食で食べ過ぎて食べ疲れ、店で休憩したり重い胃を我慢しながら店を後にするというような経験は誰にでもあるが、これとは反対に油物をほとんど使わない料理を腹八分目以下の量で食べると、胃もたれもなく適度に空腹が満たされ、食後も快適に行動ができる。
胃がもたれる食事ともたれない食事の食後の体調を比べると、直感的にどちらが健康的かはすぐにわかる。現在の常識ではたくさん食べることが良いとされているが、食後に現れるこの単純な症状から考えると、現在の食の常識は体を疲れさせるため、蝕むために食事をしている感がある。
では反対に全く食べなければ体にどういった症状がでるのか、ここからは1つの注目すべき点が見えてくる。現在花粉症は多くの人にとって悩みの種だが、1日だけ朝昼の食事を抜けばその日の花粉症を抑えることができる。しかし再び食事を取り始めると、鼻づまりや目のかゆみなどの症状が現れる。
次に1週間食事を取らない断食を行えば、その期間は花粉症が治まり、吹き出物なども消える。そして再び食事を取り始めると今度は肌がすべすべで健康になる。現在の食の常識では食事を取らないことは死を連想させるが、生まれてから働き続けの内臓を1日以上休ませることで内臓の機能を回復させる意味合いがあり、そうすることで体調が内面から向上する。
人間は近年、科学技術の進化で本来口にするべきではない化学物質が含まれた食物を食べ続けてきた。1回の食事からはその悪影響を感じることは少ないが、その蓄積が最終的に致命的な結果を招く。つまり現在の食の常識は病気になるために食べているのであって、全く食べなければ本来の健康な状態へ戻る。
しかし人間である以上食べないわけにはいかない。このように両極端の症状について見てきたが、重要なことは何を食べてはいけないかではなく、人間は本来どういったものを、どれだけ食べるべきかを知ることにある。
■マクロビオティックとビーガン
次にマクロビオティックという食の在り方について見ていく。マクロビオティックの特徴は、食材を丸ごと使い切り、皮や根も捨てずに調理することや、季節の作物や住んでいる土地の作物を主に食べること、そして食品添加物や農薬などが使われていない自然の食材を使うことや、過剰な下ごしらえなどをせず調理すること、また味噌・しょうゆ・塩など和の伝統調味料や調理方法を基本に料理することなどがある。
マクロビオティックの基本的な食事の割合は次のようになる。
・穀物(主食) 40%〜60%
・野菜 20%〜30%
・豆類、海草類 5%〜10%
・味噌汁など 5%〜10%
肥満や生活習慣病の原因は動物性食品の食べ過ぎによるもので、ここまで見てきたとおり人間の体は肉や化学製品を食べるようにはできておらず、穀物・豆・野菜・果物など、土から出来るものを食べて生きていくようにできている。
そしてこういった菜食主義者が動物に由来する食べ物や衣類などを一切断つことをビーガンと呼ぶ。ビーガンは穀物類、豆類、野菜、果物、きのこ類、海藻類のみを食し、豚、牛、鳥肉などの動物肉や、魚介類、卵、牛乳、乳製品、はちみつも食べず、また皮や毛を使った衣類なども身に着けない。
ビーガンは食用、衣料用、その他の目的のために動物を苦しめたりすることは一切せず、動物性のすべての物を食べず身に着けずで生活する。こういった場合、牛乳の代わりとなるカルシウムは大根、パセリ、モロヘイヤ、えんどう豆、大豆、ひじき、ごまなどからも得ることができる。
人間も自然の一部で、その循環に加わるのであれば、苦痛を与えて動物を殺し食物を得る行為や、樹木などに実った果実をすべて摘み取るような行為は、一方的に自然の循環を乱す行為であり控えなければならない。人間の食の在り方をどこまでも原点に戻って考えると、食事はあくまで最低限のエネルギー確保の為であり、現代のような食の在り方はあまりにも傲慢な在り方と言える。
■食の在り方
現在世界には様々な食の在り方が存在する。肉を食べず穀物類と野菜中心のベジタリアン、マクロビオティック、ビーガン。食物酵素を多く取るため加熱調理は極力避け生の野菜や果物を食すナチュラルハイジーン、ローフード、リビングフード。インドの伝統的医学で加熱調理も取り入れている菜食主義のアーユルヴェーダ。
松の実やヨモギなど山菜や薬草などを主として食す中国の伝統的な医学の薬膳。果物を主食とするフルータリアン。水やフルーツジュースなど液体のみで栄養を取るリキッダリアン。全く何も食べず太陽や空気からエネルギーを得るブレサリアン。
こういった様々な形態が世界中に存在し、これらの共通点と現代食を比較すると、穀物、野菜、果物、植物など自然な食材を現代よりもっと少ない量で食すということである。なぜ少ない量を奨めているのかというと、内蔵の消化活動は人間にとって大きなエネルギーを必要とし、基本的にそれが人間の体を疲れさせ老化を早めていると考えられているからである。
では少ない量とはどれほどを指すのか?この量に関してもそれぞれの食形態によって異なっている。現代の栄養学上、1日に必要なカロリーは女性で2000キロカロリー、男性で2600キロカロリーとされているが、三食で1700キロカロリーが良いとする形態もあれば、一日一食500キロカロリー以下でも生きていけるというものもある。
果物は消化に良く、食後二時間でなくなるので一日に六回や七回食べても良いという考え方もある。また一日に野菜ジュース一杯で100キロカロリーのリキッダリアンもいれば、ブレサリアンなど不食主義の場合は限りなく0キロカロリーである。
ここで一つ、摂取カロリーを減らしていった実験的生活の結果がある。それまで肉を食べる一日三食の生活から朝食を抜いた一日二食約1200キロカロリーの菜食生活の第一段階目と、次に一日一食へと減らし約500キロカロリーで過ごした菜食生活の第二段階目に起こった体の変化についてである。
第一段階では体は少し痩せるが体力的にそれほど大きな苦しみはなく、慣れれば三食食べることがむしろ苦痛となり、体が自然と多く食べることを受けつけなくなる。しかし三食の時と精神的に何が違うかと問われるとあまり変化を感じない。ただこの間化学製品が体へ入る量が減り、それにより体調不良などがなくなり、体の健康と人生の質は食でコントロールできるということを理解することができる。
第二段階では一日500キロカロリー以下で過ごした結果だが、体は痩せ細り、疲れやすくなり、筋力も落ちる。症状だけ見れば悪くなったように思えるが、実際この期間中はこれまで貯めてきた老廃物が体から排出されるデトックスつまり解毒が行われたように感じる。
それは一時的に現れる吹き出物や倦怠感などの好転反応が見られたからである。また重労働は体力的に厳しいが、頭を働かせる作業はそれなりの集中力を発揮することができる。しかし体調が良いことはなく、体が軽いという感じもない。
ただ小食が体に良いのではと思わせた結果として、睡眠時間が通常の8時間から6時間程に減り、肌は常に滑らかな状態となった。断食期間中の睡眠時間は4時間程で十分だが、これらの結果を受けて、消化エネルギーがどれほど体を疲れさせ、油の多い食事や化学物質はどれほど体を汚していたのか認識することができる。
ただ一日一食の場合、一日分のエネルギーを一回で取ろうとして反対に食べ過ぎることもあり、食に対する欲が消えずストレスになることもある。数人の不食主義のブレサリアンが言うには、それまで三食や二食の食生活に慣れてきた人間の体が不食や液体食に向かうと、何度も体が痩せ細る段階を経るのが慣例となっている。解毒は一回では完全でなく何回も行われなければこれまでの毒素は浄化されない。
また同じ期間中、ナチュラルハイジーンなどで奨められている加熱調理を行わない生食を行った結果では、人によってはそわそわして落ち着きがなくなるというアーユルヴェーダで言われている症状を体感することができる。
つまり加熱調理した温かい物を食べる必要性を感じたわけだが、40度以上で加熱を続ければ食材が持つ食物酵素が破壊されるので避けるべきだというナチュラルハイジーン、ローフード、リビングフードの考え方と矛盾することになる。
ただその後、加熱した料理を食べたことによって落ち着きがでてきたという結果もある。現在は40度前後で調理する低温調理という調理法も存在し、食物酵素を破壊せずむしろ活性化させた状態の調理法もある。
こういった様々な食の在り方に加えてどの食材と食材は相性が良く、どの食材同士は食べ合わせが悪いので避けたほうがよいなど、食の在り方についてはあまりに複雑で、それぞれを比較すると矛盾した部分が出てくるので答えが出なくなる。
しかし実際にこれら様々な食形態を経験し視点を変えて物事を見ると1つの答えが出てくる。それは、「それぞれの食形態はそれを考え出した人物に合っていたのであって万人に当てはまるものではない。つまり各個人が自分に合った調理法と食べる量を模索し、自身の体で体験し、実践していくものである」という結論である。ただどの食形態にも共通する重要なこともある。
★ 肉、白砂糖、添加物、人工的な食品などは避け、農薬や肥料が使われていない自然の食物を食する方が良い。
★ 消化を意識して食するほうが良い。
★ 一日に食べる量や回数はその人の生活環境と考え方などによって異なるが、直感と体の声に従い、体に無理のない量を楽しんで食するほうが良い。
ということである。他にも比較的共通して述べられてることがある。それは体の24時間周期に合った食事をすることが良いということである。
★ 午前4時〜正午 排泄の時間帯(体内の老廃物と食物カスの排泄にふさわしい時間)
★ 正午〜午後8時 摂取と消化の時間帯(食べることと消化することにふさわしい時間)
★ 午後8時〜午前4時 吸収と利用の時間帯(栄養が体に同化するのにふさわしい時間)
午前中に食べる物として良いのは果物など消化に良いもので、昼からしっかり食べることが良いとする食事法は多いが、このようにして肉食から菜食へ移行することで、現代人の健康が改善され、医療にかかる負担も減り、動物も守られることにつながる。
またマクロビオティックでは100回前後噛むことを奨めているが、よく噛むことは食べ過ぎを防ぎ、だ液の分泌によって虫歯を予防し、脳を活性化させ、胃腸の調子を良くし、快眠をもたらす。腹痛、胃もたれ、便秘、不眠は噛む回数が少ない場合にも起こることがあり、飲み込まなくても自然となくなるまで噛み続ける。
食物は胃の中で粥状にされるので、口の中で粥状にすると内臓の負担が減り、栄養吸収も良くなる。低カロリーメニューでは1回の食事で平均2000〜3000回噛むことになる。
また食事を摂ると消化活動が起こるので、少なくとも就寝前3時間は食事を避ける。食事の約10分後、胃内の軟らかい物から順に次の十二指腸へ移動し始め、2〜6時間後には全て移動し消化は終了する。
食物は胃で1ミリ以下にまで消化されるが、炭水化物、肉、魚などを組み合わせた食事は消化に8時間もかかり、多くのエネルギーを消費する。組み合わせの悪い食事は胃で完全に消化されず、未消化のまま腸に入れば腸内で腐り、病気の原因となる。人間は食べ物を消化するために多大なエネルギーを使っているので、脳や体を休める睡眠前に食べると寝ている間も内臓は働き続けている状態となり、疲れが取れない結果となる。
ここまで食の在り方を見てきたが、現代人の病気のほとんどは食生活に問題があり、日々の体調は食事に大きな影響を受ける。肉類、魚介類、乳製品、卵などの動物性食物、添加物など化学製品、食用油による加熱料理、砂糖や人工的な食卓塩は避け、穀物、野菜、果物、豆類、芋類、薬草などの料理を食する。
穀物は発芽玄米などできるだけ未精製の全粒穀物を口にする。そして1回口へ運ぶごとに100回前後噛み、飲み込まなくても自然となくなるまで噛み続ける。こういった基本から離れれば体の内外に何らかの病状が現れる。つまり基本を守れば人間そのものは大病にならないようにできている。
以上、自力で肥満と病気を防止する為の「食」に付いて、抜粋でお伝え致しました。
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ちなみに同じ菜食主義でも、私には「ビーガンは無理!」という結論でございます♫
ビーガンまで極端なものにまで行ってしまうと、それは "精神的な病" の領域に入る様な気が私は致しまするッ。(笑)
(^^;;
私達が健康になる為には「心の健康」がとても大事になりますから、理想を高く掲げ過ぎて精神が不健康にならないというのも、又正しい健康法になりますね♫
(*^^*) ~ ♡
勿論ビーガンスタイルを苦も無くおできになる方=それがご自分の健康法になるという体質の方はその限りではありません。これを苦も無くできて、心身ともに健康な方がいらしたら…
私は尊敬致します~。(私には無理どすえ~。 笑)
(^^;;;
いずれにしましても私達は(動植物に関わらず)他の生命の命を頂く事には変わりはありませんので、頂くものには日々感謝するという事が、実は一番大事な心の健康法なのかもしれません。
体の方は…肥満や病気を解消・防止されたければ、やはり少し考えた方が良いと私は思います。(特に食べる量に気を付けるという事でしょうかね~~~)
どんなに体に良いものでも、食べ過ぎはやはり健康と美容の大敵です。
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このコラムの執筆専門家
- 大園 エリカ
- (東京都 / クラシックバレエ教師・振付家)
- 舞踊家(クラシックバレエ) 元プロバレリーナ
natural & elegance
長年プリマとして国内外で活躍。現役引退後は後進の指導とバレエ作品の振付けに専念。バレエ衣裳や頭飾りを作り続けて得たセンスを生かし、自由な発想でのオリジナルデザインの洋服や小物等を作る事と読書が趣味。著書に「人生の奥行き」(文芸社) 2003年