自分を好きと思えたことが一度もなかった気がする

厳しいご両親に育てられ、神経質で常にまわりに気を使うデリケートな大人になったS子さん。

感情のコントロールで苦しんでいらっしゃいました。

ご両親のことは好きだけど嫌いというアンビバレント（相反する感情が同時に存在する状態）な感情を常にもっていて

人生の中で自分を好きと思えたことが一度もなかった気がすると。

私はお話を聞いていて、なにかわざわざご自分を大変な状態に追い込んでいるように感じられましたので、きっとインナーチャイルド、子供のころに受けた心の傷があるのかなぁと感じ、イメージワークをお勧めしました。

まずは、イメージワークが向いているかどうかのお試しもかねて壺のイメージワークをやってみると、銀色のメタリックな壺が出てきました。

普通は素焼きとか、表面がツルツルした陶磁器をイメージされる方が多いのですが、メタリックというのは珍しいです。

個性的な方だとわかります^^

そして、小さなＳ子さんをイメージしてもらってその壺の中に入り

無意識に、生まれてから中学生くらいまでの間のどこかの時点のＳ子さんを選び出してもらう、インナーチャイルドのワークをやっていただきました。

すると通常はどこかの時点の自分、一人が現れるのですが、Ｓ子さんはいっぱいいると言います。

私：「え、いっぱい？何人もいるのですか？」

Ｓ子さん：「はい、大きいのから小さいのまで･･･順番にならんでる感じ。」

大きいのから順番に並んでる･･･

ロシア人形のマトリョーシカみたいになってるのかなぁ
長いことやってますが、こんなのも初めてです^^;

どうしたもんかなぁとちょっと困ったのですが、一番前にいる人から順番に、いくつくらいでどんな表情をしているかを聞いていくことに。

すると、4歳から中学生くらいまでの4人であることがわかりました。（良かった、4人ですんで。ほっ←私の心の声^^;）

そして表情はみんな同じ、無表情で暗い感じがするとのこと

私：「う～ん、この4つの年代に共通していること、何か思い当たることありますか？」

Ｓ子さん：「全部親との関係がうまくいってなかった頃な気がします。」

そっか、それでみんなで出てきたのですね。

それがわかったので癒しのワークをやって、それからその4人をＳ子さんのハートの中に戻してもらうようお願いしたところ、「できました」というＳ子さんの声が涙ぐんでいるのがわかりました。

どうしたのかなと思って聞いてみると、4人ともみんな泣きながらＳ子さんの胸の中に飛び込んできたのだそうです。

そして、彼女は一度だけお母さんにそうしたことがあったことを思い出しました。

一人でお留守番をしていて、お母さんがなかなか帰ってこなくて、不安で泣きたくなっていたところに「ただいま」と帰ってきたお母さん。

Ｓ子さんは、それまで抑えていた不安が一気に解消された安心感から、思わず大泣きしながらお母さんの胸に飛び込んだのだそうです。

こんなこともあったのですね。

ちょっと心が温かくなった感じ

Ｓ子さんはこの後少しずつ気持ちの整理がつくようになって、びっしり入れていたスケジュールを調整し、無理をしないことを心がけるようになったそうです。

そうすると肩の力が抜けて落ち着いていったそうで、感情のコントロールにあまり苦労しなくてすむようになったのだとか。

何かしてないと不安だから、常に忙しい状態にしていたのかもしれないですね。

そして、それがまた新たなイライラを生んで感情のコントロールを難しくしていた

私が最初に感じた、わざわざ自分を追い込んでいるというのは、そういうことだったのかもしれません。

そして、実はこの時の4人が、それから約半月後に行ったタイムラインセラピーにつながっていくのですが、それは次回のお楽しみで^^