喪失感によりそう(続き) - コーチング全般 - 専門家プロファイル

星 和美
グレータープレゼンス 代表
パーソナルコーチ

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閲覧数順 2024年04月25日更新

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喪失感によりそう(続き)

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  1. キャリア・仕事
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前回に引き続き、喪失感がテーマです。具体的な例があるのでご紹介します。スティーブ・ジョブズがアップルを解雇された時のお話です。

彼は30歳の時、自分が起こした会社を解雇されてしまいました。自分が雇った人たちの決定によってです!手塩にかけて大きくした会社を追い出されたことはニュースになり、多くの人の知るところとなりました。社会的にも大きな痛手を負ったのです。

人生のほとんどを費やしてきた事業を失った彼は、しばらくの間どうしていいかわからない状態が続いたと言います。お世話になった人への申し訳なさ、現状から逃げ出したくなる気持ちなど、いろいろな感情に翻弄された当時の心境が伝わってきます。

けれども、しばらくすると自分の内側から湧きあがってくるものに気づき始めました。

ふられても、まだ好きだ

彼はずっと後になってから、「その時はわからなかったけれど、アップルを追い出されたことは人生最良の出来事だった」と振り返っています。

「物事に対して以前ほど自信が持てなくなったけれども、自由をもう一度手に入れ、人生でもっともクリエイティブな時期を過ごした」と言っています。

ジョブズはその時期にNeXTやピクサーといった、後に大きな役割を果たす会社を立ち上げたり、運命の女性と知り合って結婚もしました。もしアップルを追い出されていなかったら、これらはひとつも起こっていなかっただろうと語っています。

好きだから、続けられる。心から素晴らしいと感じる仕事に取り組むこと。まだ見つかっていないなら、探し続けること。

これがジョブズの経験した「レンガで頭を殴られるほどひどい目にあった喪失感」から得た意味づけでした。その後ジョブズはアップルに復帰し、大きな影響を社内だけでなく、社会に与え続けます。

この意味づけが彼の価値観になっていることは間違いありません。

このエピソードは2005年のスタンフォード大学卒業式辞として本人から語られました。(05:20-08:40)死ぬまで自分の道を進んだ姿勢に、励ましをもらえるスピーチだと思います。