床は洗面室と同じ濃茶色のコルクタイルで、壁や天井は白塗装。便器の上には間接照明を兼ねたトイレットペーパー収納を設け、仕上げは濃茶のオスモ塗装としました。便器はTOTOのもの。紙巻器はクライアントがこの空間に合わせて購入された「こいずみ道具店」のものをつけました。
クライアントの意向により、この便器には暖房洗浄便座をつけず、木製の便座にしています。
とても美しい形ですし、日本の企業が不得意なレバーの質感も上々です。便座の色が床のコルクタイルと調和し、トイレ空間全体の質感が非常に高くなっていると思います。
最近は、便器に暖房洗浄便座をつけるほうが一般的になってきました。でも、それをあたり前と考えるのではなく、原点に戻って自分たちのスタイルを考えると、自分たちならではの心地良い空間を得ることにつながるのではないでしょうか。
村上建築設計室