第4章 DO:継続するための仕組みを作ろう・・・・継続は「仕組み」が無いと出来無いことを理解しよう
④緊急重要マトリックスを使って店長の仕事を整理しよう
「さて、スタッフの『行動計画書』は、順調に進んでいるかな?」
「売上苦戦店舗復活プロジェクト」のPLAN研修を終えた店長達は、翌日から店舗で「DO」を実行していました。そして1ヶ月後、再び本社に集合し今度は「DOフォローアップ研修」が始まりました。
M部長は、集まった、ちょっと疲れ気味の表情をしている店長達に冒頭の様に問いかけました。
その問いに答えて、N店長が発言しました。
「はい、スタッフの『行動目標』は、毎日ちゃんと継続させています。と言うか、もうスタッフ達が自分達で確認し合えるようになったんで、その点だけは順調なんですが・・・・」
N店長のやや疲れた表情が気になったM部長は尋ねました。
「ん?どうしましたか?何か問題があるような言い方ですね。」
「いえ、スタッフは、それぞれ整理された『行動目標』を実施して行きながら着実に成果に近づいています。しかし、自分はやる事が多すぎて、『行動目標』どころではありません。もちろん、スタッフと同じ様な行動をしているわけではないんですが、あれもこれも・・・どれからやっていいのか・・・そんな状態なのに、メインのスタッフが父親の転勤で、急に退職してしまって、最近はシフトを廻すのがやっとなんです。今日も、ここに来るためにヘルプを借りている始末です。PDCAなんて、全然廻せません・・・」
N店長はため息交じりで、答えました。
M部長は、ほかの店長はどうなのか?と尋ねたところ、多かれ少なかれ、どの店長も同じような状態のようです。なかなか理屈通りには行かないんだ、とPDCAそのものに不満を言い言い始める店長まで出てきました。
店長は忙しい・・・だからこそ「優先順位」が大切なのだ
「そろそろそう言う頃だと思っていました。結論から先に言います。今しなくてはならないこと、自分がやりたいと思っていること、今しなくても良いこと、自分がしなくても良いこと、それらを整理して優先順位を付けてみましょう。」
そう言いながらM部長は、1枚の紙を店長に配りました。
それは「緊急重要マトリックス」と呼ばれる用紙でした。
「みなさんが、抱えている全ての仕事・行動目標を、全てこのマトリックス上に分類して配置して下さい。分類と配置のルールはこれです。」
1)緊急度大~緊急度小・・・・・全ての仕事に順位を付ける。全て緊急はダメ
2)重要度大~重要度小・・・・・全ての仕事に順位を付ける。全て重要はダメ
3)仕事の量を円の大きさで表す
4)仕事の進捗度をグラフで表す
初めてこのマトリックスに仕事を分類するときは、ほとんどの店長が「全て緊急で重要」に分類してしまいます。「緊急」はまだしも「重要」ではない仕事なんて無い・・・そう思うのです。気持ちはわかります。しかし、この表の目的をよく考えて下さい。この表の目的は・・・
「優先順位を付ける」
それだけです。ならば、必死で考えて順位付けをしなくてはなりません。
そして、仕事を4つに分類したら、「緊急かつ重要」から順にスケジュール化して下さい。その次は「緊急ではないが重要」な仕事をスケジュールに入れて下さい。「重要では無い仕事」については、捨ててしまうか、誰かに指示してしまうのです。
店長の仕事は、非常に多いのです。率先垂範も大切ですが、全部を率先垂範でやり続けていると、身体がいくらあっても足りません。店長の時間は限られています。店長の給料はアルバイトより高いのです。店長しか出来ない仕事もたくさんあるのです。
そして、店長はひとりで仕事をしているのでは無いのです。これを忘れはいけません。
本社の人も、上司も、「店長はひとり」と思っているひとが多いのです。だから何でも店長に言ってきます。だからと言って、それを全てあなたがしなくてはならないわけではありません。
もう一度言います。店長はひとりで仕事をしているのではありませんよ。
ではまた明日。
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