「南部一郎って召し上がったことございますか~?」
サラダバーに盛られている新鮮な生野菜をトングでつかもうとしていた私は、いきなり話しかけられ「ん?」と言いながら顔を上げた。
そこには、包丁で野菜を切っている手を休めて、ニコニコしながら私の方を見ているキッチンスタッフがいた。
なんだか、小説のような始まりですが、この店、新鮮野菜が食べ放題の最近評判の、「農家の台所」と言うお店です。この日、私がランチを食べに入ったのは、銀座店。
60分1,480円のランチビュッフェ。始めて利用した私は、そのサラダバーに盛られた野菜の山に圧倒されていました。そして、「え?これって生で食べられるの?」と言う想いで見つめていたのが、彼女の言う「南部一郎」というかぼちゃだったのです。
糖度がマンゴー並みと言われるこのかぼちゃ。確かに彼女の言うように、そのまま食べられました。まあ、マンゴーの様な甘さではないですけど、確かに甘かったのです。他にも彼女は、「新鮮なマッシュルームやこのエノキは、そのまま生でも食べられるんですよ~」と、ニコニコしながら私の視線と身体と手に持ったトングの移動に合わせて、そのトングの先にある野菜について説明をしてくれるのです。
私は、「へえ~」とか「ほ~」とかの返事しか出来ませんでしたが、この会話が、とっても楽しいのです!
世の中には、たくさんのバイキング、ビュッフェ形式のお店がありますが、こんな風にひとつひとつを細かく説明してくれるようなお店はなかなかありません。
しかし、この店は、最初からいちいち細かく説明をするために、サラダバーとキッチンスタッフの位置関係を考えた設計になっているのです。
彼女は、サラダバーを前にしてそこで野菜を切り、サラダバーを間にしてその向こうで野菜を選んでいるお客様に正対しているのです。
なるほど!これだと、キッチンスタッフは、仕込みをしながら補充が出来るし、お客様に説明も出来ますよね。
この店がこだわる新鮮野菜について、どんどんとその姿勢をお客様に伝えることが出来るのです。
私もよくこのブログでも書いていますが、せっかくお店側がたくさんのことにこだわっていても、それがお客様にきちんと伝わらないと、むちゃくちゃもったいないのです。だって、せっかくのこだわりでも、全てのお客様がそれに気づく訳ではないのです。気がつかないで帰ってしまったら、それで終わりになってしまうかも知れないのです。
大切なことは、「お店のこだわり」と「お客様の実感」です。
「こだわり」をお客様に伝えて「気づかせる」そして、お客様がそれを「実感」することで、「感動」に繋がり、それが「また来たいね」に繋がるのです。
お客様に気づかせる仕組み・・・・この店では、それが、サラダバーの前でのキッチンスタッフによる話しかけ作戦なのです。
「南部一郎って召し上がったことございますか~?」
彼女は、こう言いながらお客様の反応を見て、どういう野菜なのか、どこで取れたのか、どういう味なのかと説明をしています。そうすることで、その味と合わせてちょっとしたうんちくや知識が記憶に残りますよね。
ここがポイントなのです。
なるほどね~農家の台所・・・繁盛するはずです。
この店は、ただ「新鮮な野菜を食べ放題」で提供しているだけでは無かったのです。
やるね!!
※農家の台所の公式ホームページはこちら
http://www.noukanodaidokoro.com/
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