芸術家(アーティスト)と アスリートの違い - 心・メンタルとダイエット - 専門家プロファイル

舞踊家(クラシックバレエ) 元プロバレリーナ
東京都
クラシックバレエ教師・振付家

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対象:ダイエット

佐久間 健一
佐久間 健一
(ボディメイクトレーナー)

閲覧数順 2024年04月24日更新

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芸術家(アーティスト)と アスリートの違い

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  1. 美容・ファッション
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ここのコラムを執筆させて頂く様になってから、私はここでの自分の立場というものに正直ちょっと違和感を感じている部分があります。

 

それは「芸術」もしくは「芸術家」というものに対して、あまり正しい理解がされていないのではないかという事です。

 

 

 

このサイトにも「運動・スポーツ」「趣味・教養」の部門はございますが、「文化・芸術」というカテゴリーがありません。(私が芸術を通して培った自分の "美的センス" や "感性" を生かせる "心・メンタル" という分野も、ここでは「ダイエット」というカテゴリーの中にしかありません)

 

 

又私がここのコラムで皆様にお伝えして行きたい事も、芸術家として、心を潤し日常を彩る(バレエ、或いはそれ以外の)"芸術・文化全般" に興味を持って頂く事であり、

 

その内容・趣旨からしても「運動・スポーツ」のダンスインストラクターではないのは明らかで、(これは当初、このサイトのページを持たせて頂く時に、管理人様にご相談した事でもあります)

 

故に自分で選ぶ投稿先が、仕方無く 「心・メンタル ダイエット」のカテゴリーになっているという事実と、それに少々違和感を抱いている自分という複雑な心境が正直あるのです。(職業柄、自分の実体験から得たダイエットの専門家としても新たに登録させて頂いた理由の中には、そういう事もあるのです)

 

 

 

今の日本は芸術というものに理解が薄い(それは特に日本の男性の方に多い)というのが今でも巷では定評ですし、又海外ではどこへ行っても「日本人はビジネスに長けているが芸術には疎い」という、つまり日本人は文化人としては海外の方からあまり高く評価をされていない、マイナスイメージを持たれているという事は正直否めません。

 

実際それは、若い頃から色々な国に行かせて頂いた経験を持つ私が、直接肌で感じて来た事実でもあります。

 

  

皆さんは芸術や芸術家というものに対して、どの様な印象や見識をお持ちですか?

又、アーティストとアスリート(スポーツ)の違いをご存知ですか?

 

 

私は若い頃からクラシックバレエというものがいつも人生と共にあり、その中で肉体や精神を極限まで磨き上げて培われた感覚と感性を持っています。

そして色々な分野での芸術家 (アーティスト) というのは、それぞれ表現の違いは有れど、人間が出来得る限りの精進をするので、究極は同じ意識に辿り着くものであると私は感じているのです。

 

 

ですので本物の芸術家というのは大きな意識を持つ様になり "枠" というものが無くなります。

そして自分の専門分野以外にも色々なものに興味を持つ様になるのは、ものの本質が視える様になって来るからなのですね。

これは芸術家に限らず、例えば偉大な科学者なども同じ経験をされる様で、人間は究極を極めれば、皆同じ意識になるという事でもあります。

 

 

これは私が感じる事ですが・・・。

 

特に日本では "アーティスト" というと、どこかチャラいイメージで捉えられてしまいがちで、「気まぐれで自由奔放な自己満足の世界の中に生きている」みたいに思われますけれども( 実際そういうエセ (自称!?) 芸術家という方も多いですから、誤解されて理解されづらいというのも現実にあるのですが・・・)

 

本来の芸術家というものは「物事の本質を見抜ける眼を持った人」であると私は理解しています。

つまり本物は「人間の本質というものを見抜いてしまう眼を持ってしまう」という事でもあります。

 

 

それでは先ほど質問させて頂いた「芸術家 (アーティスト) と アスリート (スポーツ)の違い」に付いてお話しさせて頂きましょう。

 

アスリート(スポーツ)というのは "競技" というものですので、必ず数字の結果というものが評価であり重視される世界です。

つまり「競い合い」ですね?

ですので、そこには必ず勝者と敗者というものが生まれます。

 

 

野球やサッカーなどは "スポーツ" というカテゴリーがハッキリとしていて分かりやすいですが、例えばフィギュアスケートなどの様に「芸術点」が重要視されるものもあります。

けれどやはりそれは競技であり、最後は点数や順位というものが結果と評価になりますので(かなり芸術的要素も含まれてはおりますが)フィギュアスケートの選手達はアスリートと呼ばれます。

 

 

ではバレエはどうでしょう?

 

バレエにもコンクールというものがあります。 でもバレエの場合はそこが最終地点ではないのです。

それはあくまでもバレエの中の一部分であって、バレエの場合はむしろそういうものを通過した後の、芸術家として自分の芸術性を磨いて行く精進に価値が置かれます。

 

 

つまり芸術とは競い合いではなく、それぞれの個性を際立たせて磨く世界であり、個性を尊重し合い、生かし合う世界なのですね。

バレエの場合は肉体的に鍛錬して高度なテクニックなどを身に付けるのも、その本質はダンサーが与えられた役柄を表現する為に最低限必要なものという捉え方であり、云わば演劇で言う "セリフ" の様なものとお考え頂ければ解りやすいでしょうか?

 

 

そして芸術性とは、その大変な基礎を身に付けた上で、今度はそれをいかに「 "自然" に近づける表現力を身に付けるか?」という事だと私は思います。

 

 

私はこの世の最高の芸術とは自然だと感じています。

本当に優れた科学者達も、最後は皆そこに辿り着くようですね。

 

 

芸術とはそれぞれの個性を輝かせるもの。

その違いを楽しむ事であって、それは競争の世界ではありません。

 

 

美しい調和の世界なのです。☆彡

 

 

 

 

(写真というものの中にも調和を感じた時、私はいつも感動を覚えます☆彡)

 

 

 

 

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(東京都 / クラシックバレエ教師・振付家)
舞踊家(クラシックバレエ) 元プロバレリーナ

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長年プリマとして国内外で活躍。現役引退後は後進の指導とバレエ作品の振付けに専念。バレエ衣裳や頭飾りを作り続けて得たセンスを生かし、自由な発想でのオリジナルデザインの洋服や小物等を作る事と読書が趣味。著書に「人生の奥行き」(文芸社) 2003年