「売上を伸ばし続ける店長」がしているPDCAのまわし方:その21 - 人材育成全般 - 専門家プロファイル

松下 雅憲
株式会社PEOPLE&PLACE(ピープルアンドプレイス) 代表取締役
東京都
店長育成・販売促進ナビゲーター

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対象:人材育成

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「売上を伸ばし続ける店長」がしているPDCAのまわし方:その21

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第3章 PLAN:情報を集めて納得の行く戦略を立てよう・・・・思い込みを無くして正しい優先順位を決めよう
⑦商圏に行って「潜在顧客」に尋ねよう・・・「〇〇の店はどこにありますか?」

「すみませ~ん、このあたりで〇〇と言う名前の店を探しているんですけど、ご存じでしょうか?」

N店長は、店から5分ほど離れたビジネス街で、道行く人に「店の場所」を尋ねていました。
彼がやっているのは「認知度調査」と言います。これは、商圏内のいたるところで、「自分達の店の場所」をその場にいるひとがどれだけ知っているか?」について尋ねてまわり、自店舗の商圏内認知度を調べるのです。

店長やスタッフというのは、面白いもので、自分の店のことは誰もがご存じであると信じて疑いません。長く営業しているとさらにその傾向は強くなります。

私が、以前いたとんかつチェーンのさぼてんで面白い実験をしたことがありますので、ご紹介しましょう。
その店は、東海地方にある大きなショッピングセンターにある、オープンして10年目のさぼてんでした。店の立地は非常に良く、生鮮食料品コーナーのレジのすぐ斜め前にありました。さぼてんに入社したばかりの私は、さぼてんの認知度を知りたかったこともあって、店長と担当マネジャーに協力してもらい、ショッピングセンター内でのさぼてんの認知度調査をすることにしたのです。

「Kさん、Nさん、この店のことって、このショッピングセンターの中にいるひとは何%くらいご存じなんだろうね?」
「何言ってるんですか松下さん。この店はこんな良く目立つ場所で、もう10年も営業しているんですよ。100%とは言いませんが、80~90%位のひとは知っているに決まっているじゃないですか~」

私は、私の質問に、笑顔で答えたふたりに、こう指示をしました。
「では、この店が見えない所に行って、それぞれ20人のひとに『さぼてんはどこにありますか?』と尋ねてみて下さい。そして、ここの店の場所をすぐに答えて下さったひとの数を後で教えて下さい。」

私含めた3人は、それぞれショッピングセンターの中に別れ、約1時間かかって延べ60人ほどの店内のお客様に「さぼてんはどこにありますか?」と尋ねて廻りました。

で、その結果何%の方が、さぼてんの場所を知っていたと思います?
なんと、10%・・・60人中たった6人しかご存じなかったのです。

10年間非常に良い場所で営業を続けていたのにもかかわらず、ブランド名での認知は、たった10%だったのです。これが、認知度の現実です。これはさぼてんに限ったことはありません。ある駅前で調査したときのマクドナルドの認知度は、40%・・・店が見えない場所で聴くと、あのマクドナルドでさえこの程度なのです。

商圏内のひとは、随時入れ替わっています。住民でさえ、1年間で約10%が入れ替わるのです。ましてや、働くひと、学生、さらに買い物客に至っては、毎日が違うひとかも知れないのです。

あなたの店を知らない人は、わざわざ来ていただけるはずがありません

いくら美味しいものを提供できても、いくら素晴らしいサービスが出来ても、いくら清潔でセンスのあるデザインの店で会っても、その存在を知らない人は、その店には来ることは出来ません。偶然を除けばね。

いくら「また来ていただけるような店を作ろう」としてがんばっても、一度も利用したことのない人はあなたの店が、そんな素晴らしい店であることは知りません。ネットで噂になるくらいなら別ですけどね。

N店長は、先日の研修で、M部長から散々このことを言われました。N店長自身も、自分お店は近隣のビジネス街で働くOLさん達は、みんな自分の店をよく知っている。だから、いつも若い女性客が多いんだと思っていました。しかし、今回の調査結果は、M部長に言われたこと、また自分が思っていたことが大きな間違いであったことを知る結果となったのです。

N店長が行った認知度調査では、駅ビルの同じレストラン街での認知度は、40%程あったのですが、主要客がいると思っていた、近隣ビジネス街での認知度は、なんと0%・・・ひとりも店の存在を知らなかったのです。

「聴かなきゃわからなかった・・・・誰もこの店のことを知らないなんて・・・・ショックです・・・・」

商圏内認知度は、商圏内にいるひとに聴いて初めてその実態がわかります。
そして、そのショックが、店長にやる気と希望を持たせるのです。

さて、調査の最後は「競合店調査」です。自店舗のポテンシャルに大きなインパクトを与える「競合店」の存在は、大きな脅威です。「店舗力診断シート」には、この競合店についても診断項目が用意されています。明日は、この「競合店調査」についてお話ししましょう。

ではまた明日。

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