(前回の続き)
それでは次は下の写真の、今度は女性をご覧下さい。
マリア・・・・・・・大園エリカ ワズラフ・・・・・・VALENTIN BARTES
そして私も「バフチサライの泉」Act 2・3・4 で登場するもう一人の主役、ハーレムの中で生きる妖艶な女性ザレマを演じてみたくて 、別の舞台(コンサート)でギレイ汗とのパ・ド・ドゥの部分を抜粋したものを踊ってみました ♫
ザレマ・・・・・・・大園エリカ ギレイ汗・・・・・・ILIR KERNI(クロアチア・ザグレブ国立バレエ劇場プリンシパル)
この場面はタタール王のギレイ汗の館 "バフチサライ宮殿" の中のハーレムに暮らすザレマが、勝利を治めて遠征から帰国した彼が(さらって来た)マリアへ心変わりをした事に気づき、自分から気持ちが離れて行くギレイに懇願するシーンです。
では再度、この下の男性は誰でしょうか?
はい! お察しの通り(!?)彼はギレイ汗を演じたダンサーと同じ方なのです!
オーロラ姫・・・・・・大園エリカ デジレ王子・・・・・・ILIR KERNI
彼も又、色々な役を演じ分けて観客を魅了するダンサー(アーティスト)の一人でした。
彼はプリンシパルなので、元々王子役などを得意とするダンサーでもありますが、フランス仕込みの本格的なコンテンポラリー(モダンバレエ)を得意とする方でもありました。(舞台では別人に見えました)
では最後に・・・
下の男性は、誰だとお思いになりますか?
リーズ・・・・・・・・・大園エリカ アラン(馬鹿息子)・・・VALENTIN BARTES
そうです! 彼はあのカッコイイ青年貴族(ワズラフ)と タタール軍隊長(ヌラリ)を踊ったダンサーと同一人物です!(笑)(ちなみにこの馬鹿息子役も、彼のたっての希望で実現しました)(^^ゞ
この様に皆様に「へぇ~~~!バレエって面白い!? (-^〇^-) ♫」と大ウケした(されたでしょうか!?)所で終えようかと思いましたが・・・
でも最後はやはり、クラシックバレエらしい品格を感じる写真で締めさせて頂く事に致しましょう ♫
リーズ・・・・・・大園エリカ コーラ・・・・・・ILIR KERNI
はい! こちらも「バフチサライの泉」のザレマとギレイ汗を演じた二人でございました~~~♫(笑)
多彩な才能を持ったダンサーほど、色々な役を演じてみたくなるのはアーティストの性(サガ)とも言えますね。 (^^♪
この様にバレエも全幕物などを観ると、まるで演劇を観ている様に面白いですので、もし皆様もご興味と機会がございましたら劇場に足をお運びになり、是非生の舞台でバレエをご覧になってみて下さいませ~。
_(_^_)_
このコラムの執筆専門家
- 大園 エリカ
- (東京都 / クラシックバレエ教師・振付家)
- 舞踊家(クラシックバレエ) 元プロバレリーナ
natural & elegance
長年プリマとして国内外で活躍。現役引退後は後進の指導とバレエ作品の振付けに専念。バレエ衣裳や頭飾りを作り続けて得たセンスを生かし、自由な発想でのオリジナルデザインの洋服や小物等を作る事と読書が趣味。著書に「人生の奥行き」(文芸社) 2003年