年俸制の誤解 (1) - 独立開業全般 - 専門家プロファイル

後藤 義弘
代表取締役
社会保険労務士

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対象:独立開業

尾崎 友俐
尾崎 友俐
(経営コンサルタント)

閲覧数順 2024年04月24日更新

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年俸制の誤解 (1)

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Q&A番外編 報酬・年俸制
【関連Q&A】
http://profile.ne.jp/pf/ysc-kaigyou/qa/detail/1315

【テーマ】
従業員の給与に年俸制を採用すれば「割増賃金」の支払いは逃れられる?

答えは(原則)「NO」です。

あたかも「年俸制」=「割増賃金支払不要」の間違った理解から、給与処遇の運営面で多くの問題が生じています。 まずは従業員の賃金設計上この考え方は通用しないという認識が必要です。 

年俸制であろうとなかろうとやはり原則は法定労働時間(8時間)超えや深夜、休日の労働に対して一定の割増賃金の支払いをしなければなりません。

あくまで一給与支払形態である「年俸制」という制度自体が「割増賃金」の支払義務を免除するものではなく、下記にあたる従業員が例外的に労働時間規制の適用から除外できるにすぎません。

 (1)管理職 
 (2)秘書 
 (3)守衛・管理人等 [ 許可が必要 ]

[ 除外の範囲が異なりますが「裁量労働制」もこの適用除外の一種と言えるでしょう ]

言い換えれば、年俸制を採用することにより「割増賃金」の支払義務(深夜業除く)を逃れることができるのは、やはり原則通り上にあげた制度を利用できる従業員のみであり、これ以外については、仮に「年俸制」をしいたとしても、労働時間をきっちり管理した上で法定労働時間を超える部分についての割増賃金の支払義務が発生することに変わりありません。

(次コラムに続く)


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