歯科の保険診療と自由診療の違いを教えて下さい(その5) - 一般歯科・歯の治療全般 - 専門家プロファイル

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赤岩 経大
(歯科医師)
赤岩 経大
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閲覧数順 2024年04月27日更新

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歯科の保険診療と自由診療の違いを教えて下さい(その5)

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歯科での保険治療と自由診療の違い

では、この国家予算を減らすためにどういうふうにしたのか?

 

歯科の保険診療の例をとってお話しましょう。

 

歯が痛みを感じるのは

神経があるから、痛みを感じるのであります。

 

だから、痛みを感じさせなくなれれば痛いということにはならない。

だから神経に近い場合には神経を取りましょう。

神経に近い治療をしてギリギリんところで

神経の治療をしてもし残るかどうかわからない

その場合には、すぐに詰め物をして蓋をするのではなく

一ヶ月くらい様子をみて

痛みがでないかどうかを確認したうえで

それからうわものを(かぶせ物、詰め物)を作って下さい。

という考え方になります。

 

要するに突貫工事をしてはだめだということです。

 

突貫工事をした場合はあとから

症状がでたり痛みがでたり

した処置をまたやりかえしないといけない

場合によってはまた別の治療を開始しないといけない

つまりそういう治療を受けた場合には一ヶ月くらい様子を見てから次の治療に入って下さいよ

ということです。

 

よく患者さんが

「はやく治療して下さい」

「はやく次のかぶせ物をして下さい」

「はやく蓋をして下さい」

とううご希望があるのですが

残念ながら

このように神経の近くを触った場合には一ヶ月は直接触れないという保険の決まりまであるのです。

 

当然のことながらはやく封鎖してあげたほうがいいわけです。

そういうことは自由診療なら可能なのです。

また、神経を残すために使う薬剤も医科においては使用することは認められていますが

歯科においては認めらていません。

 

多くの制約があるのです。

 

病名や用途がことこまかく決まっているので

使える薬、使えない薬があるのです。

神経の近くを治療しているる場合にはのちのち痛みが出る場合があります。

 

それは

困るのです。

保険診療としては。

 

ですから将来痛みがでるかもしれない可能性がありそうな神経は

神経を取ってしまいましょう

ということになります。

 

最新の技術をもってすれば残すことができるかもしれない神経であったとしても

保険診療では「神経を取ってしいましょう

ということになるのです。

神経を取るということは

その神経を殺すということです。

神経を取った歯の強度は10分の1まで落ちます。

神経を殺しているので

そこには栄養がいかないから、です。

当然、歯を失う可能性は格段に高くなります。

 

将来痛みがでにくくするためには神経を取った方がいいという

とるべきであるという判断です。

 

また根っこだけが残っていてかぶせモノをする場合に根っこが弱い場合

昔であればなんとか使えるだけでも使いたい

一年でも2年でもいいので使えるだけでも残してほしい使って欲しい

そういう気持ちはおありかと思います

 

これもダメです。

短期間に崩壊するような内容の治療に関しては治療を行ってはいけないという決まりがあるのです。

たとえば金属のかぶせ物

これは2年間は少なくとももつような内容でなければ

処置をしてはけない

と言う「考え」があるのです。

 

同じところを何回も治療するなんて

そんな税金の無駄使いは「ありえない」わけです。

 

ですから2年以内に壊れるようなものを作成してはいけないのです。

2年以内に壊れるようなもののhが作成された場合にはそれは歯科医師の判断ミスであると判断されます。

 

2年も持たないような歯に対して

治療をするということはそれは歯科医師の判断ミスであるからその後の治療に関しては歯科医師がその後の治療に関しては治療をするべきであるという保険の考えがあるのです。

 

ですので

かぶせ物をした場合には

2年以内にはずれた場合には

次は保険が効きませんよ、自由診療になりますよ、という文言をあなたも聞かれたことがあるかもしれません。

 

ですから将来長くもたないであろう歯に関しては抜きなさい。

となります。

抜いて歯がない部分にしっかりかめるようにインプラント、なんてことは

そんなお金のかかることは税金では認めてくれません。

保険診療では認められないわけです。

 

だから、

合わなくても

痛くても

見た目がよくなくても

食事がまずくても

入れ歯にしなさい

ということです。

 

そのような国の考え方

税金の平等的な分配の仕方の理念に立てばそういうことが保険診療の対象となり

どういうことが保険の対象とはならないかということがわかりやすいかもしれません。

 

保険診療とは、快適で、安全で、安心で

国民の全てに幸福を提供してくれるような内容のものでは、ありません。

戦後間もない

物資があまりない時代に作られた

「国民全員が受けることができる最低限の治療」

ということなのです。

 

 

噛み合わせ専門歯科医院 香川県高松市 吉本歯科医院

http://www.8181118.com/

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(香川県 / 歯科医師)
医療法人社団 吉翔会 吉本歯科医院 院長 歯学博士

噛み合わせ専門歯科。インプラント、矯正など質の高い治療を行う

香川県高松市にある歯科医院。四国ではかみ合わせ専門歯科医院の先駆け。インプラント治療に関しては世界3大メーカーのノーベルバイオケア社、スリーアイ社より、功績、実績をたたえトロフィーを授与。高度な医療を患者さんに提供するよう努めます。

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