『ヨーロッパでの食品の表示規制』 - 経営戦略・事業ビジョン - 専門家プロファイル

島田 千草
株式会社ノーメン・ジャパン 代表取締役
東京都
ブランドコンサルタント

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対象:経営コンサルティング

寺崎 芳紀
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(経営コンサルタント)
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閲覧数順 2024年04月19日更新

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『ヨーロッパでの食品の表示規制』

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ネーミング 商標としてのネーミング
こんにちは、ノーメン・ジャパンの島田千草です。

ひさびさのコラム更新です。

5月最後の1週間は、ノーメングループの勉強会でパリに行ってきました。


LZR Racer


前回コラムにも書いていますが、ノーメンがネーミング開発した『レーザー・レーサー』の日本での反響の大きさには、この開発プロジェクトのチーム・リーダーNomen UKのJeff Wadeyも大変驚いていました。


LZR Racerがこの製品の正式名称ですが、日本の新聞などでは『''LR''』で紹介されているのには、日本の略文字のスゴさを感じてしまいますが。。。


せっかくですから、1文字増やして正確に、LZR でご紹介頂けたらもっといいのにと思っていますが...。


私も、このブームを上手に利用して、ノーメンのネーミング開発力をもっとアピールできないものかと思いあぐねております(笑)


効果的なPR方法がありましたら、ぜひアドバイスよろしくお願いします!



「商標の観点からも、よりクリエイティブなネーミングが大切となる」



さて、年に2回行われるグループ内セミナーに話を戻しますが、今回も、より評価されるネーミング、競争力のあるネーミング、強くて、いいネーミングを生み出すための話し合いをそれぞれの立場から発表し、さらにディスカッションを進めました。

数多くのテーマの中でぜひコラムで取り上げたいのが、このお話です。

商標の観点からも、よりクリエイティブなネーミングが大切となる
これを簡単に説明すると、こんな図式が成り立ちます。

 弱いA群 < 強いB群


(A群): 描写的・叙述的なネーミング、ジェネリック(一般的、総体的な)なネーミング 


(B群): いろいろな連想や喚起力に富んだネーミング・恣意性(思いついたまま)の高いネーミング・奇抜で風変わりなネーミング


(A群)のような描写的・叙述的なネーミングは、強いブランドとしてのイメージがつきにくく、また商標上もすでに先行する同一、類似商標が存在するケースが多く、商標登録も困難です。

しかも、ジェネリックといえば、皆さまも思い浮かぶはずのジェネリック医薬品。
辞書にはすでに、「商標登録されていない」という意味も含まれています。
例えば、ナイロンは素材を表しているので、商品名でもなく、登録不可です。


一方ジェネリックの問題ではありませんが、具体的な例として食品の表示規制の指導勧告を受け、ヨーロッパで15年間使用を続けてきた人気商品名を変更したケースをご紹介します。


日本でも販売されているダノン社のヨーグルト「ダノン・ビオ


ヨーロッパでの乳製品売り上げシェア第1位のDANONE社の目玉商品、Danone BIOは日本をはじめ世界25カ国に同ブランド名で販売を続けてきました。


しかし欧州では、2005年11月よりBIOから「Activia」へとブランドが改名されました。


理由は、1991年より欧州委員会は化学肥料を使わない自然農法以外の生産物やその加工品に対して、Bio, ''Ecolo'', ''Organic''等の文字を商品に記載することは、消費者へ歪んだ情報を提供するとして禁止しており、BIOを使用するダノン社へも例外は通用しなかったからです。


この他にも、EUにおいては食品の表示規制や流通表示の法令が定められているので、日本からEUへの商品の輸出をご検討される場合、商品名であっても事前に専門家の意見を一度聞いてみることも大切でしょう。


ノーメンのネーミング開発サービスでは、こうした法的観点からの検証も、グループ内のリーガルスタッフや弁護士と連携をとりながら、登録可能で、有効な商標を提供し続けています。



グローバルネーミング開発
世界へ挑むブランドネーム・CI開発

株式会社 ノーメン・ジャパン
www.nomenjapan.com