- 塚本 有紀
- フランス料理・製菓教室「アトリエ・イグレック」 主宰
- 大阪府
- 料理講師
対象:料理・クッキング
- 黄 惠子
- (料理講師)
奈良県天理市にある「パン工房 OTO」へ取材に寄せていただきました。
天理市川原城町867
「B&C(パンニュース社)」の読者訪問コーナーのためです。
OTOって何?と思いつつ、お店を尋ねると、ご店主の山中音次さんのオトでした。
お店にはひっきりなしにお客さんが来られます。これでも平日の昼間でとくだん多いという日ではなく、天理教の毎月の月次祭の日には1日に600人ものお客さんが来られるそうです。
個人のお店で600という数字はそうそう聞きません。
お話を聞きながら、
「これよかったら食べてみて」
と出してくださったのが、この「生キャラメルバー」
自家製のキャラメルソースとカスタードクリームが、ぱきっとシャープな佇まいの折り込み生地に挟まれています。上にふられた砂糖がかりかりと小気味よいのです。
「おいしい!!」
たしかにお客さんがたくさんなのが分かるような気がします。
折り込み生地はあっさりリーンな生地に、上質バター(よつ葉)が香ります。
お使い物にもよく使われるとのことで、「OTO」という名前がどこかに入っていなければお客さんに叱られるのだとか(つまり、それだけお遣いものとして店名に価値があるということ)。
ミニクロワッサンもそれはそれは売れています。だいたい30分に1回の焼成で、焼き上がるのを待ち構えているお客さんも!
じつは駅を降りた瞬間、あまりに人がまばらで
「この町、寝てる・・」と思ったのです。
しかし、どこからこんなにも人がこのパン屋さんめがけてやってこられるのか不思議なくらいの混雑でした。
ご主人にとって仕事とは「制約のある趣味」なのだそうです。つまり楽しくなければ、仕事じゃない。数々の制約はあるにしろ、お客さんに喜んでもらえる質のパンを作ることは、自分の喜び=趣味。パン屋さんの仕事を通じて、「人生に成功したい」でした!
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