転職の手帖16:現職企業を退職する - 条件交渉・入社判断 - 専門家プロファイル

市村 光之
キャリアリーブス 代表
東京都
キャリアカウンセラー

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対象:転職・就職

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転職の手帖16:現職企業を退職する

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ある企業を辞め、別の企業に転職することをあなたは決断し、オファーレターにサインしました。あなたにとって、転職の大きく険しい山を越えたことになります。あなたは安堵感と達成感で一杯かもしれません。採用を知ったあなたの友人も、おめでとう、よかったね、とおっしゃってくれることでしょう。しかし、ここで再度、気を引き締めなければなりません。現職のある方は、速やかに退職のプロセスに移行しなければなりませんし、すでに離職した方も新しい企業にスムースに移行するための手順を考えなければなりません。そして、たいていこれらのプロセスに残された時間は少なく、気持ちを切り替えて迅速に遂行しなければならないからです。

退職プロセスで現職企業から退職を慰留されトラブルになったり、あなたと企業との間で遺恨が残るような退職になっては後味が悪いですし、新しい仕事に身が入りません。後ろ髪引かれることなく転職してこそ、新しい仕事に集中できるというものです。実際、オファーを獲得しつつも退職プロセスでトラブルになりいやな思いをしたり、慰留を説得され転職を断念せざるを得なくなったキャンディデイトがいらっしゃいます。現職企業をスムースに退職し、新しい企業でご自身が思い描いた仕事を集中してできる状態になって、初めて転職が成功したと言えるのです。

オファーを受諾したら:

オファーを受諾したら、入社日から逆算して、退職までのタイムスケジュールを組みましょう。企業により、退職日の2週間前、または1ヵ月前までに退職の意志を表明するというような社内規定があると思います。法定では1週間前までですが、企業の社内規定に従って進めることがトラブルなく退職する第一歩です。引き継ぎなどの後始末を公にできるのは、退職が認められた後になりますので、引き継ぎなどに必要な期間を考慮して、退職を告げるタイミングを決めてください。

退職の意志表示をするときは:

退職の意志表示は、退職させていただきたいという「お願い」ではなく、退職しますという断固とした「意志」の通知です。お願いは叶えられることもあり、叶えられないこともありますので、企業側からNoと言われればそれまでです。意志表示の相手は、もしあなたが担当者クラスでしたら直属の上司である課長にまず伝え、次に部長に、ということになるでしょう。ただ、これは企業により異なりますので、自社の指揮命令系統や慣例に従って、適切な手順で伝えてください。

自社に見切りをつけた社員を引き留めても、結局はよい結果にはなりませんので、多くの場合、あなたの意志は容認されるはずです。あなたが優秀な幹部候補の社員だったり、担当業務の関係上いま抜けられると困るという状況では、退職を慰留されるかもしれません。希望の仕事を担当できるようにするから、昇進させるから、年収を上げるから…と様々な「飴玉」を提示されるでしょう。しかし、結果的にそれらは毒玉だった、ということが多いです。経緯はどうあれ、一旦辞める意志表示をした社員が定着できるケースは少ないです。周囲からは一度は会社を捨てようとした人、いつ辞めるか分からない人と見られがちで、後々冷遇されることが多いからです。あなたはすでに退職を決断したのですから、礼を尽くし誠実に、断固とした意志を伝えてください。また、転職先企業名を伝える義務はありませんので、話さない方が無難です。特に競合企業に行く場合、トラブルになりかねませんので、留意してください。

もし退職がすんなり認められるかどうか、不安がある場合はケース・バイ・ケースです。すでに退職した同僚に相談し、どのように進めるのがよいか助言を求めたり、人材紹介エージェントからの紹介で転職するケースでは、そのコンサルタントと連携し、慎重に進めてください。

退職が承認されたら:

退職が上司に承認されたら、あとは、人事担当と退職の事務手続きを淡々と進めることになります。同時に、引き継ぎ内容や手順を、上司や引き継ぎ相手と詰めることになります。ろくに引き継ぎもせず無責任な人だった、などと思われては、後味がよくありません。前に辞めた方はこの程度の引き継ぎで去ったから自分も同じくらいでよい、などと思わないでください。引き継ぎは去る企業や同僚のためだけでなく、あなた自身のためにするものです。限られた時間しかないかもしれませんが、現職企業の業務に支障が出ないよう、できる限りのことをしてこそ、胸を張って退職できますし、転職後の仕事にも集中できます。

私自身の経験から申し上げると、私はこれまで転職や転勤の機会に、自分の担当業務を整理し、業務手順書やノウハウ集として文書にまとめたり、私なりの精一杯の引き継ぎをしてきました。その結果、自分自身が成し遂げたことと、しようとしてできなかったことなどを再確認でき、自分なりの達成感と今後の課題の認識をもち、次の仕事に繋ぐことができました。

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