山本 雅暁(経営コンサルタント)- コラム「中小企業の事業承継:次期社長育成に関する事例と対応の紹介の件」 - 専門家プロファイル

山本 雅暁
起業・企業存続の為の経営戦略立案・実行と、ビジネススキル向上

山本 雅暁

ヤマモト マサアキ
( 神奈川県 / 経営コンサルタント )
グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 代表
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中小企業の事業承継:次期社長育成に関する事例と対応の紹介の件

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研修講師としての活動 OJTによるビジネススキルアップ 2010-09-08 09:57

皆様、
おはようございます。
グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

本日は、首記の事について考えを述べます。


現在、ある中小企業の管理職を対象にマネジメントスキルアップの研修を、OJT(On the Job Training)方式で行っています。

もともとは、現社長の依頼に基づいて、次期社長である息子さんのマネジメントスキルアップ研修をマンツーマンのOJT方式で始めたものでした。
研修が進めにつれて、次期社長の悩みの一つが、現経営幹部とのコミュニケーションが上手くいっていない事であること判りました。
原因は、以下の通りです。

・現経営陣は、現社長と共に会社を立ち上げ、発展させてきたため、現社長への忠誠心は高いが、まだ若い次期社長に対して信頼感を持てないでいる。

・次期社長は、お父さんの影響力が大きい現段階では、自分の主張・考えを明確に出す事をためらっている。

・次期社長のマネジメントスキルは、今後改善すべき事が多く、現経営陣を束ねていく実力は持っていない。

・現経営陣の年齢は、現社長に近く、次期社長とは年齢差が大きい。
結果として、事業のやり方や市場の見方についても開きがある。など


現社長にその事を報告すると、薄々と感じておられたようであり、今後の対策について意見交換・討議を行いました。

現社長の認識は、以下の通りでした。

・次期社長の経営者としての能力を高める必要がある。
・現在、市場環境や事業環境は大きく変化しており、今までと同じ事を行っていては生き残れない。
・現経営幹部は自分に対しては忠誠心を持っているが、次期社長に同じ事を求めても難しいだろう。
・現経営幹部は、現在の仕事のやり方に精通しているが、環境変化に伴った改革を行うのは難しいだろう。
・若手の管理者層は、まだマネジメントスキルが未熟で、直ぐに経営陣に加わる事は難しい。早急に能力アップを行う必要がある。
・現社長が引退する時は、現経営幹部も入れ替えて、新体制で会社経営を行いたい。など

協議の結果、以下の方針で研修を行う事になりました。

1.次期社長及び次期経営幹部を同時に育成する。
2.次期社長は、リーダーシップ力の育成に重点をおいて研修を行う。
3.次期経営幹部は、次期社長とのコミュニケーションが取れて、既存事業の維持継続及び、新規事業立上が出来る人材に育てる。
4.必要なら、外部からも人材を入れ、教育する。など

現在、上記研修を2年間の期間で行うように計画し、実行しています。


中小企業を取り巻く事業環境は大きく変化しています。

この状況下で、子供たちに事業承継を行う為には、研修や組織体制など十分な事前準備を短期間に行う必要があると、日々の業務のなかで感じています。

2年間は長すぎると考える方もおられると思いますが、事を急いで拙速しては元も子もありません。
当然、個々の会社により事情は異なります。十分な事前準備をどれだけの期間で行えるか、正確に判断して行う事が重要だと考えています。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁

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