対象:会計・経理
私は税理士事務所の新人職員です。
最近、月次監査のテキストを読みましたら、以下の文章が書いてありました。
「税務監査では、原則として全ての伝票について、証憑類との照合を行いますが、非常に膨大な場合には、以上数値等を示している科目や特に証憑類との確認が重要な科目(修繕費、保険料等)を選び出して、証憑類との照合を行います。」。
と、書いてあったのですが、疑問が出てきました。なぜ、証憑類が膨大な場合には、修繕費や保険料などを重要な科目として選び出すのでしょうか?その理由がわかりません。
この様なことに詳しい方がおられましたらご回答の程よろしくお願いいたします。
kinoさん ( 熊本県 / 男性 / 34歳 )
回答:1件
中村 亨
公認会計士
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税務上、誤りの多い取引だからです。
原則的に、税務監査においては、すべての伝票とこれに対する証憑類の確認が必要です。
ただし、実務上、取引が非常に膨大な場合には、取引金額の重要性の判断等により照合する取引を限定する場合があります。
kino様がご覧になった月次監査のテキストにおいて、「特に証憑類との確認が重要な科目」として修繕費・保険料が例として挙げられているのは、会計上、修繕費・保険料として全額費用処理されがちな取引の中に、税務上、費用処理することが認められていない取引があるからです。
たとえば、修繕費には、資本的支出に該当するため資産計上しなければならない取引が含まれている可能性がありますし、保険料には、費用の期間配分を行ったり、契約内容によっては保険積立金として資産計上しなければならない取引が含まれている可能性があります。
したがって、取引の内容について処理の間違いを防ぐために、証憑類の確認が必要となります。
評価・お礼
kinoさん
ご回答ありがとうございました。
大変解りやすくて、理解することが出来ました。
実務上、誤りが多いからですね。確かに費用として計上する傾向、ミスがおきそうです。資本的支出、保険積立金、見越し、繰延には注意しないと危険ですね。
また何かわからないことがありましたら、よろしくお願いいたします。
(現在のポイント:-pt)
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