対象:特許・商標・著作権
回答:2件
著作権信託のしくみ
著作権信託会社は、JASRAC(社団法人日本音楽著作権協会)のような会社を言います。
わかりやすく言うと、著作権者は、まず信託会社に著作権を譲渡します。
信託会社は、その著作権を使って、運用(著作権利用による収益)を上げます。
これにより著作権者には、印税を含む使用料が入ります。
2つの例を紹介しますと、
1)音楽の場合で言えば、
著作権の管理・運営を信託会社がします。
CDなどの収益は全てJASRACに吸い上げられ、
その一部の収益が印税として著作権者(アーティスト)に渡されます。
2)映画の場合で言えば、
投資として、資本の借り入れを信託会社が行います。
著作権者は、その資本を元手に新しい映画を作ります。
1)の音楽の場合は、JASRAC等により著作権使用料を含め確立しているので、 制度としては成熟していますが、 映画や舞台その他の分野に関しては、制作者にとってはお金を借りる手段、 銀行などの信託会社にとっては投資の対象として注目されております。
河野先生がおっしゃるように、証券化して多くの人に投資を依頼するケースもあり、 金融商品としての運用が可能となっております。
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河野 英仁
弁理士
-
著作権信託会社について
ご回答いたします。
河野特許事務所
弁理士 河野 英仁
2009年5月22日
著作権者への投資による新たな著作物の発生と、投資家への利益還元という一連のサイクルが築かれることが大きなメリットになります。
著作権信託会社は、映画、ゲームまたは音楽等の著作権者から著作権の管理及び運用を受託します。この著作権信託会社は映画の上映、ゲームの販売等により発生する利益を得る権利を証券化します。投資家はヒットが期待できそうな著作物に投資すべくこの証券を購入します。
投資家は投資に見合った利益を得ることができ、著作権者はこの投資により新たな著作意欲が発生し、より良い著作物を新たに著作することが可能となります。著作権信託会社は、このようなサイクルを円滑に運用することを目的としています。
以上
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