できものについて

肛門付近に出来る腫瘍でまず思いつくのが、肛門周囲腺癌(悪性)、腺腫(良性)です。、また、肥満細胞腫や、扁平上皮癌も時折見つかります。小さいものでしたら、腫瘍が何であれ、局所麻酔でレーザー焼烙が可能です。大阪でしたら、パンダ動物病院の田中先生が、レーザー焼烙に慣れていらっしゃると思います。

肛門のすぐ上のできものとのことですが、肛門の上の皮膚ということでしょうか?それとも肛門のひだのあたりでしょうか?
どちらにしても肛門付近のできものは大きくなると切除が難しくなりますので、大きくなる傾向が明らかであれば早めに切除する必要があります。
できものが腫瘍であるかどうか判断するには、ある程度の大きさがあれば注射針で中の細胞を一部とり、顕微鏡でみる方法があります。しかし豆粒くらいの小さなものではそれが難しいので、もう少し大きくなるようであれば調べるか、もしくは麻酔をかけて切除し、病理検査に提出する方法になるかと思います。もちろん確実なのはできもの自体を切除して病理検査に出す方法なのですが、麻酔に耐えられるかの術前検査も必要となりますし、できものを実際に診察させていただいているわけではないので、どちらの方法を選択するかはかかりつけの病院に相談してみてください。
皮膚にできる腫瘍にはたくさんの種類がありますのでここでは申し上げきれませんが、肛門にできる腫瘍には良性の肛門周囲腺腫や、悪性の肛門周囲腺癌、肛門嚢線癌などがあります。ただ、良性でも悪性でも大きくなる傾向があるものははやめに切除する必要があります。
ご家庭では判断がつかない程度の大きさの変化であっても、念のためかかりつけの動物病院の再診を受け、今後の方針についてご相談していただくことをおすすめします。