猫が水を吐きます

猫が生きていくために必要なリソース、すなわち生命を維持していくための要素は、食事、排泄、
安全な生活環境ですが、口にする「食事」と「水」各に対する欲求度は少し異なります。
猫は元来砂漠に住む動物でしたので、食事から得る水分で十分に生きていけるようにできています。
すなわち小さな草食獣をハンティングして得る水で十分であったのです。そのため水を飲む
という欲求は非常に少ないのが正常です。ところが家猫として人間と生活するようになってからは
ドライフードという水分含量の少ない食事をとるようになったため、水を飲むことが必要となったのです。

ここで大切なことは，食事と水をとなりあわせに置いてはいませんでしたか。猫は基本的に
自分でハンティングをして小動物を食べた時、その動物の糞や尿がある近くの水は飲まない
という習性があります。ですので飼い主が飲んで欲しいと思った場所ではなくて、
自分が気に入って飲みたい場所を選んだと考えられます。

水を吐くという症状ですが、飲んですぐに吐いてしまうということですので、
食道に貯めているものをすぐに出している可能性があります。
食道が拡張している病気のこともあるのでかかりつけの病院で診察を受けて下さい。

また、注射器で水を飲ませているということですが、これが吐出と関連して嫌な記憶になると、
悪い影響を及ぼします。
猫が自分で選んでいる行動を、人間の感覚で制御するというよりも、
猫を自由に行動させ、その行動を意味する事を分析して合わせるようにする方が
猫の健康に良いことになると考えられます。