工期の遅れによる損害賠償について

はじめまして、不動産コンサルティング会社、アドキャストの藤森と申します。
ｔｓｆ様、精神的な不安やストレスのかかる日々をお過ごしと察します。
ご質問いただきました件ですが、若干、厳しい見解となります。

まず、事業目的の場合は、消費者契約法の対象とされずらいことや、
対応についての不満を、法的な損害とするにはハードルが高い等、
業者側を擁護するような見解が現実的にはあります。

ｔｓｆ様にとっては、納得のいかない話かもしれませんし、
無責任で悪質な業者に振り回される憤りは大変なものと察しますが、
現実的な見解を受け止めたうえでなければ、的を得た対処も後手となって
しまいます。

事業用に関しては特に、精神的苦痛ということでの賠償は、かなりひどい
ケースでないと認められずらいことが現実です。
今回も、私個人の意見では十分ひどい話としか思えませんが、請負契約書の
履行延滞委託金以外での賠償自体が認められる可能性は低い印象があります。


但し、天候などの不可抗力でなく、請負者の責め帰す事由や故意による遅延、
納期内の完成は履行出来ないと分かっていて契約していたり、または積極的な
加害の意思があるとして、不法行為と認められれば特別損害の可能性はある
かもしれません。
その場合でも、金額的には「得ることができたであろう賃料」などの利益や、
賃料から支払っていくはずだったローンが遅れて生じる遅延金など、
立証が難しいものやｔｓｆ様が納得できない額であるかもしれませんが、
状況によっては、そういった特別損害が請求できるかもしれません。

弁護士のような法律の専門家に確認するにも、その内容や可能性については、
細部にわたる確認や精査が必要となります。
状況を正確に把握できるよう十分な資料を揃え、今後の請求時に武器となる
証拠集めなどを今から行っておくことを前提に、相談してみては如何でしょう。

ちなみに、弁護士等の先生を選定する際、その分野に詳しいとか、
経験値・実績などの力量をしっかり確認することは重要ですが、
もう一つ注意点といいますか、いくら敏腕弁護士であっても、
弁護士間の上限関係が影響する場合もあると聞いたことがあります。
その人にもよるでしょうし、本当に関係性が結果に影響を出したのか
調べようもありませんが、相手方の顧問弁護士が分かるようであれば、
相談先はその方より上と思われる立場の方を出来るだけ選定するよう
心掛けておくと良いかもしれません。


回答が遅くなり、お役に立つものか危惧するところですが、
今後の請求や交渉、法律の専門家探しに役立つアドバイスであれば幸いです。
この回答が、今後の請求や交渉、法律の専門家探し等で、ｔｓｆ様の良い判断に
役立つアドバイスであれば幸いです。

以上、ご参考になりましたでしょうか。
アドキャスト:http://ad-cast.co.jp/　 藤森哲也