前歯の不完全脱臼の処置について

　こんにちは。つくばオーラルケアクリニックの飯田と申します。
　ぶつけて割れていて位置がずれたり、歯が抜けかかった状態とのお話なので「外傷性歯牙破折」および、「不完全脱臼」ということになるかと思います。

　根っこ自体が破損していなければ、歯は保存できます。不完全脱臼＝ずれた状態もしくは抜けかかった状態であれば、通常はできれば受傷当日など、早い段階で麻酔をするなどして、正しい位置に整復し４～６週間両隣の歯と動かないように固定、その後、根の内部の歯髄（＝いわゆる歯の神経）は壊死しているはずなので、根の中を清掃、消毒し防腐剤を詰めて蓋をした後、外側の欠けた部分を修復していきます。

　通常は歯が脱臼しているかどうかは、CTやレントゲン写真で判断できますが、今回は写り具合などにより診断できなかったのかもしれません。

　まだずれた前歯が動くようなら正しい位置に整復するべきかもしれませんが、ずれた位置でくっつきつつあるようなら、元の位置に戻すのは難しいかもしれません。どちらにしても、まだ受傷後２週間なので、根っこの周囲に炎症もありますし、傷も癒えていない状態です。まだ数週間は固定が必要で、安静にしなければなりません。例えば怪我した手足で運動したりしないのと同様に、養生期間だと思って下さい。その歯で食べ物を咬んだりすると治るものも治りませんので、なるべく歯を使わないように、柔らかいメニューだけにするなど工夫が必要です。

お口の総合クリニック＜歯科・口腔外科＞/茨城県つくば・土浦で口臭ケア、口内炎の治療なら
つくばオーラルケアクリニック　http://www.tsukuba-occ.com/
facebookページ　http://www.facebook.com/tsukuba.occ