猫の腎不全について

　はじめましてアレス動物医療センターの沖田と申します。

　実際は診てみないとなんともとは思うのですが、文面からの想像で書かせていただきます。
　参考程度にお考えください。

　一回の検査だけで評価すべきかは難しいところですが、今回の値だけを判断基準にするならば、やはり腎不全になっている可能性が高いと思われます。
　腎不全に関しては、かなり症状が進行しないと目に見えた症状は出て来ません。
　また目に見えた症状が出てからでは、治療の開始時期としてはやや遅いということになります。
　食欲などもBUNが100近くまで上がらないとなくならないと思います。　

　腎臓は2つあるので、片方が昨日を失ってきても、もう片方がある程度カバーしてくれます。
　学者さんによっては、両腎臓の75％の機能が失われないと血液上の数値は上がってこないといわれる方もいます（ダメージはあっても、血液検査は正常）。
　
　急性か慢性かは現時点では明確にするのは難しいと思います。
　症状がなく、Kが低めの値ですので、しいて言うのであれば慢性腎不全の可能性が高いと思われます。
　
　急性と慢性の違いはざっくりとした表現をすると「治療して治り（数値が下がり）、かつ治療をやめても値が上がってこないものが急性、治療をしても数値が改善しないあるいは、治療で一旦値が良くなっても治療をやめると数値がまた悪くなってくる。」ということになります（本当はもうちょっとややこしい話なのですが、大まかにはこのような理解で良いと思います）。

　そうすると、次回血液検査をされた時に値が正常値に戻っているのか、そして治療をやめたあとに悪化してこないのかで判断することになるかと思われます。