結婚前からの愛人発覚!離婚した方がよいか悩んだそのとき… - 離婚問題全般 - 専門家プロファイル

岡野あつこ
株式会社カラットクラブ 代表取締役
東京都
離婚アドバイザー

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(行政書士・家族相談士)
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岡野あつこ
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閲覧数順 2024年04月26日更新

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結婚前からの愛人発覚!離婚した方がよいか悩んだそのとき…

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会社の同僚だった夫・史郎さん(28歳)と結婚して4ヵ月真由子さん(24歳)。
真由子さんに熱心に求婚した史郎さんのことは、真由子さんも毎日見ていてよく知っていたはずなのに、
彼には見えない不実が潜んでいたのです。



大卒の史郎さんと短大卒の私は、入社が同期だったので、入社以来ずっと仲良くしていました。
周りの人にも祝福されて、私は4ヵ月前に寿退社をしました。
もともと、長く勤めるつもりがなかったので、専業主婦の生活を楽しんでいました。

ところが、先月、用事があってお昼過ぎに史郎さんの携帯に電話をかけました。
会社にいてもマナーモードにしていて、私からの連絡なら出てくれるはずなのに電源が入っていないのです。
急ぎの用事だったので、会社にも電話をしたのですが、席を外しているという返事でした。(※1)
結局、その日は連絡が取れなかったので、帰宅した史郎さんに尋ねました。

「史郎さん、今日の午後、どこにいたの?」

「どこって? 会社だよ。きょうはずっと社内にいたよ」

「1時前くらいよ。私、電話したんだけど・・・・・・」

「あれ? おかしいなぁ」

史郎さんは、その場をごまかすようにそそくさと入浴してしまいました。(※2)
私は胸騒ぎのようなものを感じ、それからなんとなく観察を続けるようになりました。
会社の中の様子は、よくわかっているので、史郎さんの秘密はすぐ
につかむことができました。

私が会社にいるときに仲がよかった女性に協力してもらい(※3)
史郎さんの観察を始めたところ、1週間に2日ぐらい、史郎さんは昼間に会社から姿を消していることがわかりました。
同僚にも、社内にいるようなことしか伝えずに消えていたのです。

「先週の火曜日と金曜日、それから今日、仕事の途中でどこに行ってたの?」

「先週の火曜日と金曜日? わからないけど打ち合わせかなんかじゃない? 今日はずっといたけど?」

やや居直ったような言い方に、私はやっぱりおかしいと思いました。

「史郎さん、本当のことを言って!」

思わず泣き出してしまった私に史郎さんは冷たく言いました。

「わかったよ。果穂ちゃんだよ」(※4)

「果穂ちゃんて・・・・・・?」

「知ってるだろ? 営業部の果穂ちゃんだよ」

果穂ちゃんというのは、私たちよりも2年後に入社した女性でした。
特に美人というわけではないのですが、男性には人気があり、交際を申し込む人も多かった女性です。
私たち2人は、果穂ちゃんと親しかったので、結婚式にも参列してくれていたのですが・・・・・・。

「どうしてなの? いつからなの?」

「ふっ、果穂ちゃんが入社してからすぐだよ。営業で連れて歩くことって多いからね。そのままデートすることだってあるよ」

「デートって?」

「勘が悪いなぁ。いちいち聞きたいのか?」

「だって・・・・・・」

「じゃあ言ってやろうか? はじめのころは、ちょこっと映画を見に行きました! お茶も飲みました! プレゼントも買ってあげました! そのうちホテルにも行っちゃいました!」

史郎さんは私を馬鹿にするようなふざけた口調で、ニヤニヤしながら話をしました。挙句の果てに、

「果穂ちゃんはいいよなぁ。誰かさんみたいにカリカリしないもんぁ。いつもニコニコして、かわいいもんなぁ」

と胸の前で手を組んで、祈るようなポーズをとって見せました。
私をわざと怒らせたいように見えました。こういうのを居直っているというのでしょうか。
いいえ、それ以上に嫌がらせのようにも感じました。

私は、全身の血液が逆流した気がしました。
結婚前から、ほかの女性と交際をしていながら、それでも史郎さんはすまして私と結婚したのです。

「どうして私と結婚したの?」

「だって、真由子は社長の姪じゃない? 誰だって出世を考えたら、果穂ちゃんより真由子と結婚するよ。決まってるでしょ?」

「私よりも、果穂ちゃんのことが好きでも?」

「もちろんだよ。でも、俺は真由子のことを愛しているよ」

こんなことをして、しかもこんな失礼な態度で、妻である私に浮気相手の話を聞かせるなんて、なんて図々しい男なんでしょう!

でも私は、史郎さんのことを本当に愛しています。それでも、こんな不誠実な人なら信用できません。(※5)
信用できないからといって、私が別れると言わないと、確信している態度も許し難いものがあります。

男性は、出世のためになら、ほかに好きな女性がいても、結婚してしまうのでしょうか? 
果穂ちゃんに対しても、とても失礼ではないでしょうか?

そして、同じ女性として果穂ちゃんが何を考えているのかわかりません。
果穂ちゃん自身は、結婚をしたり、普通の恋愛はしないつもりなのでしょうか? 
私には、この非常識な2人の考えが理解できません。
これから、史郎さんを今までと同じように愛して、史郎さんのために家事をするなんてことができるかどうか自信がありません。

実は、かなり真剣に離婚した方がいいとも思いました。
それをいいことに、史郎さんが果穂ちゃんと結婚したら、とても嫌な思いをするでしょうけれど、今なら、まだ年齢も若いので、いくらでもやり直せるとも思います。

本当は、社長である叔父に言って、史郎さんにお灸を据えてもらおうとかとも思いました。
果穂ちゃんをクビにしてもらおうかとも思いました。何かをしなくては気が済まないと思っていました。

ただ、私が迷ってしまうのは、このことが発覚した前日、私は史郎さんの子どもを授かったことを知ってしまったからなのです。(※6)子どもの父親である人を、そんな目に遭わせてはいけないと思うのです。

会社を辞めさせたり、出世ができなくなったりしたら、私だけではなく子どもまでもが不幸になってしまうでしょうから--。



※1 本当に用事があるときには、妻は伝言を残すべきです。もし、そうしていたら事態は変わっていた可能性があります。

※2 明らかに怪しい態度なので、この時点で問いただしてもよかったと思います。

※3 協力者を得ることは、とても重要なことです。ただし、本当に信用できる人かどうかの見極めは慎重に

※4 大して責められてもいないのに、ここはへたに黙って詮索されるより、逆に愛人との関係を知らせて、堂々と浮気をしたいという、居直り的な男性特有の損得勘定が見え隠れします。

※5 信用できなくて当然です。むしろ、この時点で愛情のレベルが下がるものです。妻は、もっとしっかりと夫の気持ちを掌握する必要があります。

※6 この夫は、家を守ってくれる人と、恋愛を楽しむ人をわけて考えられるので、離婚はしたくないはずです。
赤ちゃんができれば、家族観がもっと広まるでしょう。



【チェックポイント】
まだまだ夫としては若く、出世も恋愛も、欲張るタイプの野心家"夫"です。
ただ、妻が今の時期を乗り越え、家族の温かさを伝えていけば、きっと落ち着いてくるでしょう。



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