- 藤原 純衛
- 転職コンサルタント
対象:キャリアプラン
- 宇江野 加子
- (キャリアカウンセラー)
- 冨永 のむ子
- (パーソナルコーチ)
こんにちは、看護師が安易な転職しないように@藤原です。
本日は戴いた質問に対する回答を述べさせて戴きます。
質問:
8年ほど勤めた病院から12月に地域総合病院に転職しました。
その際に人材バンクに登録し、いろんな病院を探してもらって今の所に就職したのですが、実際に勤務してみると「勤務の時間帯にみあう通勤事情」や「院内の環境」「医師の横柄な態度」などなど(思いつくと「あれも・これも」となります)
そこで退職を申し出たところ、「あなたを採用するために人材バンク通してるから、すぐには辞めさせられない。お金をかけてるんだから責任を感じて欲しい」と言われました。
人材バンクを通した就職は、罰金等あるのでしょうか?
短期で退職は再就職が難しくなるのでしょうか?
一般的にはどれくらい在職しないといけないのでしょうか?
回答:
せっかく入職した病院が、当初の思惑と異なることから退職を申し出たら「人材バンク経由の人はおカネがかかってるので」と、退職申し出を保留されているということですね。
まず人材バンク(人材紹介会社)の仕組みからお話します。
人材バンクは膨大な広告費をかけて(検索する度に「看護師の転職」関連のバナー広告がボコボコ入ってきますよね)看護師を集め、おのおのの要望をヒアリングします。
その看護師の要望に沿って、病院から届く求人情報を検索してマッチングして案内します。
キャリアアドバイザーが、ヒアリングにそって各病院の特色および希望とのマッチング度「要望通りにできることとできないこと」をお話していきます。
しかし「(忙しいから)求人情報さえあればいい」という看護師もいるのだそうで、入職後にトラブルに至るケースがあります。
人材バンクは入職した看護師の理論年収(初年度は在籍期間にそってボーナスを減額する場合がありますが「標準額をもらえた」と想定して合算します。また変動要素の大きい残業手当や夜勤手当等は外します)に相応の比率をかけて手数料を入社確認後に戴きます。
膨大な広告費、管理費をかけて募集した看護師が、実際に就職活動して内定を戴き、退職交渉をして退職し...実際に入職するまで人材紹介会社は病院側から一銭も戴きません。
一方で病院側は理論年収の何割という高額な手数料を支払いますが、膨大な募集コストをかけて結局一人も採れなかったというリスクが避けられます。
病院側と人材バンク側は「3ヶ月以内に自己都合で退職した場合、手数料の半額お返しします」という契約を結んでいることがあります。
これは人材バンクと病院との契約ですので、お金に関する賠償責任などをあなたが負う必要はありません。
退職を引き留める「義務」は何らありません。
しかし次の病院での面接では当然「なぜ、短期間に退職したのか」は、かなり念入りに問われます。
どこの病院も「現場の人間関係構築」を留意し「長く勤務してもらえる人」を基準に選ぶからです。
人間関係や院内の環境などは、どこの病院も抱えている事ですので、それらを退職理由に告げるのは「でも、ウチの病院も同じだよ」と言われてしまいます。
短期の退職は病院側・人材バンク側だけでない、あなた自身にも不利な点が多くあります。
だ・か・ら 「安易な転職しないように」と呼びかけている次第です。
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