９月６日「星野リゾート　界 熱海」誕生

こんにちは。山田祐子です。
いよいよ夏休み突入。町を歩けば浮き足だつ子供たちを見て羨ましくも思います。
私の夏の楽しみは、夕方４時から生レモンサワーと焼きトンを頬張って「しあわせー！」と叫ぶことぐらいかな。。

さて先日、「星野リゾート 界 熱海」のプレス発表会にお邪魔してきました。

http://kai-atami.jp/

温泉旅館の真の価値　～良い所取りニーズ～

グループ内の施設数が増え続けるなかで進めているのが、ブランディング戦略です。
星のや、リゾナーレ、界…。
それぞれの個性を明確にし、「お客様が選びやすくなる」ブランディングです。
そして、目指す「温泉旅館」を明文化していましたので、ご紹介しましょう。

・旅館はホテルマンの洗練さを兼ね備え、
・食事のメニューや量の自由度があり、
・プライバシーが保たれた清潔なお部屋、
・泉質の良い温泉と開放的な露天風呂。

これらは、社内市場調査から得た、ホテルと旅館の「良いところ」「悪いところ」の結果から、
需要の変化を捉え導き出した、ブランドコンセプトの基となるものです。
つまり、ありとあらゆる声があるなかで、良いところだけを取り出して、運営に落としこんでいるのです。
この、徹底したマーケットサイドの考え方は、全ての形態に通じるものではありませんが、
少なくとも、マーケットの声を聞く体制づくりは、業界全体に不可欠ではないでしょうか。

お手本にしたいメディア対策　～プレスを大切に～

最近の雑誌で、星野リゾートさんのページを見ない、宿特集もありません。
プレスを大切にするメディア戦略は、旅館業界でダントツ！
とにかくリリース内容が見やすくて分かりやすい。
「個性が何か？」をバシッと伝えてくれて、画像もフリーでダウンロードができます。
これを全国の旅館がお手本にできないのかが、不思議でなりません。

先日、伊豆箱根エリアにオープンした旅館から試泊の案内状がきたので、候補日を幾つか挙げさせていただきました。
数日待ったうえに出てきた回答は、「８月まで満室なので受けられません。」でした。
残念ながら、少し応援モードが下がってしまいました。今、発信することが大切なのに・・・
こちらの旅館さんの事情も重々分かるのですが、案内してこれでは少々逆効果。
目先の売上も大切ですが、先々に繋がるメディア発信やコネクションも長い目でより重要です。

現在９軒、将来的には３０軒まで増やすという「界」ブランド。
その発想が、業界にとって意味があることを認識しつつ、温泉旅館全体の価値を高めていきたいものです。