- 佐野 明
- VSPファイナンシャル株式会社
- 愛知県
- ファイナンシャルプランナー
対象:家計・ライフプラン
- 吉野 充巨
- (ファイナンシャルプランナー)
- 吉野 充巨
- (ファイナンシャルプランナー)
終身医療を選んだ場合、払込み期間の選択も重要です。
CMでやっている保険料例のほとんどが、一生涯保険料を払い続ける終身払いの場合です。
入院したときの保障が一生涯なんだから、保険料の支払い一生涯なのが当たり前と思っている人が多いんじゃないでしょうか?
実は違うんです。
60歳で払込みが完了し、残りは保険料の支払いがなくても、医療の保障は一生涯続
く払い方もあるんです。
退職後に年金しかもらえない生活の中で、保険料の支払いがないのに、保障は一生涯。
こんな安心な掛け方もあります。
短期間で払込むので、正しくは「短期払い」と言います。
欠点は、月々の払い込み保険料が高くなる事です。
具体的に計算して見ましょう。
某生命保険会社の終身医療保険に、30歳の男性が加入したとします。
毎月の保険料
終身払い :約3800円
60歳払込み満了 :約5200円
終身払いとは、一生涯払い続けるタイプで、60歳で払込みが終わるタイプと比べるとメリットは、月々の保険料が安くなる点です。
続いて、平均寿命まで生きた場合の総支払い額の比較をしてみましょう。
男性の平均寿命は79歳です。
79歳まで生きた場合、終身払いは毎月3800円生きてる限り支払いますが、60歳払込み満了の場合は、60歳で支払いがストップします。30歳で加入した例なので、30年間の支払いですみます。
平均寿命までの支払い保険料総額
終身払い :約305万円(3800円×12ヶ月×49年)
60歳払込み満了 :約223万円(5200円×12ヶ月×30年)
つまり、80万円ほどの差が出来ます。
しかも、長生きすればするほど、この差は広がるわけなんで、基本的には、短期払いの方が総額で見ればお得です。
では、短期払いが必ずお勧めかと言えば、断定はできません。
というのは、月々の保険料が高いという理由で、途中解約するリスクがあるからです。
今は大丈夫だと思っていても、お子様の成長と共に学費も大きくなったり、考えたくはないですが、勤めている会社が倒産して収入が途絶えたり、そういった際に、解約される可能性が高くなります。
あくまで余裕のある方は、そうした方が長生きした場合に得になるという話で、必ずしも断定できません。
ただ、自分の好みはどちらかを、シュミレーションするために、知っておきたい知識ではあります。
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