
- 増井 真也
- 建築部門代表
- 建築家
対象:住宅設計・構造
住宅の打ち合わせをしている時に、クライアントの生活がどのように繰り広げられているのかのお話をとにかくよく聞くようにしています。建築家が私の家を買ってくださいというのではなく、施主の生活スタイル、好みに合ったものを生み出すことができるのが建築家の職能であると考えています。住宅に関しては特にその傾向を大切にするべきで、誰がどのように暮らす住宅であるのか?敷地の状況は?家族の歴史は?そういったものを事細かに聞くことでどのような住宅がふさわしいかのイメージが浮かび上がってくるのです。
写真は住宅雑誌のライターであるWさんの家です。家族の暮らしに合った程よいサイズの心地よい住宅ができたと思います。この敷地特有のご近所さんとのつながりをうまく生活の中に取り込むことのできる庭やそれにつながるリビング、全てが程よい関係であることを意識して設計しました。他者を排除するのでもなく、全面的にあけっぴろげにするのでもない、暮らしの中の自然なバランスを大事に考えたのです。