
- 人見 隆之
- ISOマネジメント研究所 所長
- ISOコンサルタント
対象:ISO・規格認証
- 人見 隆之
- (ISOコンサルタント)
- 人見 隆之
- (ISOコンサルタント)
まず、はじめに、東日本大震災において、
被災された方々に謹んでお見舞い申し上げますとともに、
一日も早い復旧をお祈りいたします。
今回は、ISO27001(情報セキュリティマネジメント)における、
仕組み構築において、リスクの想定について、考えたいと思います。
さて、今回の震災において、想定外のことがたくさん起こりました。
原発の脅威や計画停電など、まさかこれほど大きな影響を及ぼすとは、
思ってもいなかった方は、多かったのではないでしょうか。
以前、ISOコンサルの現場において、ある社員が、この地域一帯が、
停電になったらどうするんですか、
といったら、上司は、そんなこと起こるはずないだろう、
と答えたことがありました。
想像し得ないことは、なかなかリスクとして、認識されないものですし、
また、今までの知識や経験を超えて、
リスクを想定することはかなり難しいのが実際です。
では、情報セキュリティのリスクを想定するには、
どうしたらよいでしょうか?
情報セキュリティのリスクを想定するには、
以下の3つの観点が必要です。
1.機密性(許可されたものだけが情報にアクセスできるか)
2.完全性(情報が完全及び正確であるか)
3.可用性(必要な時、必要な人が使えるか)
機密性、完全性、可用性という3つの観点に照らして、これが喪失したら、
守るべき情報は、どうなるかを、考えることがリスクの想定になります。
たとえば、顧客データという情報に対するリスクを想定するとしたら、
まず、機密性という観点で見る。そして、これが失われたら
(だれでもアクセスできるという状態)、「情報の漏えい」という
リスクが想定される。
また、完全性という観点で見ると、
これが失われたら(情報が間違っている、データが壊れているという状態)、
「情報の改ざん」というリスクが想定される。
さらに、可用性という観点で見ると、
これが失われたら(必要な時、必要な人が使えないという状態)、
「情報の紛失やシステム停止」というリスクが想定される、ということです。
そして、これらのリスクを想定して、それぞれの具体的な脅威
(不正アクセス、操作ミス、火事や地震などの災害の可能性など)
や具体的なぜい弱性(対策状況の程度)を特定していくことが
次へのステップとなります。
これ以降の詳細説明は、以下のものを用意しております。
『リスクアセスメントのやり方』ISOマネジメント研究所
※お問い合わせの方には、無料で差し上げます。
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