- 高橋 滋樹
- 高橋矯正歯科医院 副院長
- 神奈川県
- 歯科医師
対象:矯正・審美歯科
こちらでは初めてのコラムです。
はじめまして神奈川県秦野市の高橋矯正歯科医院の高橋滋樹です。
最初のコラムということで、何を書こうか迷いましたが初診相談にいらっしゃった患者さんにたまにお話させていただくことから始めようと思います。以前当院blogに書かせていただいたもののを改編させて掲載させていただきます。
年間100人を超える矯正相談の患者さんの中には、いろいろな悩みを抱えたひとが来ます。悩んだあげく矯正治療を開始しない方ももちろんいらっしゃいますが、それはそれでよいと思います。矯正治療は治療を受けないと死んでしまうという種類の治療ではないからです。だから保険も一部の特殊な病気を除いてきかないわけです。矯正歯科医師として、初診相談の患者さんに対してできることは、治療をやるかやらないかに納得できる結論をだせるように協力してあげることだと思うのです。
QOLという言葉をご存知でしょうか?Quality Of Life の頭文字をとったこの言葉は日本語で言うと 生活の質とでも訳せます。ウィキペディアのリンクを貼っておきますのでご参照ください。どこかで聴いた講演会の受け売りですが、矯正治療の目的はQOLをあげることだと思います。
歯並びをよくすることで、QOLが上がると考えたひとは治療をしたほうが良いし、そう思わない方はしなくてもよいのかもしれません。しかし、専門家としては全ての方に「正しい知識」として矯正治療によってどのようにQOLがあがるのかということを教えてあげないといけないと思います。
正しい知識を得ていれば、あとは個人の価値観です。この正しい知識を持つかということが、矯正治療のみならず歯科治療の選択については、患者さんにはとても大切です。とりわけネット上で情報収集をする方、ネットの情報はすべて真実とは限りません。患者さんの体験談などをみても、残念ながら明らかに勘違いされてしまっているというものも少なくありません。
一方で矯正治療によるQOLの低下も考えられます。治療期間中の痛み、煩わしさ、治療にかかる費用などです。
α:QOLの低下の程度×低下している期間
β:治療後のQOL上昇の程度×その後の寿命
とすると、
α<βであれば、治療をするに値すると私は考えます。上昇低下の程度は患者さんの歯並びの状況や、いかにそれが気になっているかで変化します。また時間が関係しますから、特に成人の患者さんの場合は早い治療のほうが、その後の寿命を考えれば早く治療を始めた方が得るものは大きいということになります。
参考になりますでしょうか。
このコラムに類似したコラム
美しい横顔はEね! 倉田 友宏 - 歯科医師(2012/07/02 16:25)
新年のご挨拶 河合 悟 - 歯科医師(2011/05/22 14:28)
Eライン・ビューティフル大賞 倉田 友宏 - 歯科医師(2010/06/29 09:59)
2010年、新年を迎えるに当たって 河合 悟 - 歯科医師(2010/06/01 15:06)
人気のマウスピース矯正について 石井 府中 - 歯科医師(2023/08/23 18:32)