
- 小形 徹
- 小形 徹 * 小形 祐美子 +プロスペクトコッテージ 代表
- 建築家
対象:住宅設計・構造
< 白い壁が生み出す静けさも、心地よさ >
白い壁が、光や影が生み出す変化や機微とともに、やさしく語りかけてくれる。
そんな雰囲気がこの家にはある。
郊外の住宅地であっても、窓などの開口部を自分の思うままに開けることは、
かなわないことが多い。
窓開けるとお隣の窓と「こんにちは!」なんてこともよく見かける。
この住宅では、周囲の環境や条件、そして光に丁寧に対応した様々な窓が設けられた。
そのようにしてあけられた窓は、白い壁面を少しずつユーモラスな表情に変えていった。
窓の大きさとそれ以外の壁の形や割合は、その空間の印象に大きな影響を与える。
何もない白い壁面が、雄弁にその部屋の空気感を語りだすということ。
何もない・・・のではなく、そこには光や影があり、奥行きや時の移り変わりが、
静かに満ち満ちている、そんな風に考えられないだろうか。
家の中から見れば、壁は外の世界と内部を仕切るものであり、
同時に内部を包み込むものでもある。
静かで奥行きのある壁が私たちの暮らしを包み込んでくれているとしたら・・・。
そんなことを想像すると楽しいし、心強くもある。
そんな壁と共に暮らす、というのも<心地よさ>だと私たちは考えている。
久里浜の家 / 木造在来工法 / 2階建て
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