そろそろ情報ダイエットでしょ - ITコンサルティング全般 - 専門家プロファイル

谷口 浩一
株式会社チームデルタ 代表取締役
千葉県
Webプロデューサー

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閲覧数順 2024年04月18日更新

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そろそろ情報ダイエットでしょ

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シフト:ネットがもたらしたもの/奪ったもの
インターネットの商用利用が日本で開始されたのが1992年。
当時の通産省が旗振り役となって、ごく一部の大学と企業が協力して、このとんでもないポテンシャルを秘めたインフラを本格普及させようとしはじめた頃、その真っ直中にいた僕らの周りでは、「情報武装」なんて言葉がよく聞かれました。


こんにちは。
チームデルタの谷口です。


その頃、僕らは、情報が自分を追っかけてきてくれる仕組みの実現にたくさんの時間を使いました。
どこにいてもメールの読み書きができ、どこにいてもオフィスのファイルを操作できればどんなに便利だろうと。


あれから10数年。
いくつもの仕組みが既に実現し、僕らの鞄の中はデジタル機器でいっぱいになるとともに、情報は常に僕らにくっついてくるようになりました。
でも、実用に耐えない機器や仕組みって案外多いと思いませんか?
たとえば、アプリケーションやファイルをネット上に置いて、場所を選ばず使えるようにするのは簡単ですが、実は、出先のネット環境って、まだまだオフィスや自宅ほど快適ではないでしょ?
だって、ブロードバンド普及率って未だ50%程度なんですよ、日本って。

クラウドコンピューティングと同様の考え方は、10年以上前からありました。
小さなOS以外、すべてのアプリケーションはネット上に置いて、オンデマンドで(必要に応じて)ロードする仕組みを僕は10年以上前に試用してました。
1996年にオラクルが発表したネットワークコンピュータ(nc)などがそれです。
情報漏洩の心配も、ウィルス感染の心配もない、ネットワークコンピューティングの理想のようにうたわれたものでした。

でも、これは使えなかったなぁ。
処理速度とメモリ量、そして回線のスループット(速度)が、その思想と理想を満たすには、あまりにプアだったんです。
そして、クラウドどころか、ローカルの記憶空間は広がり続け、OSもアプリケーションも恐ろしく肥大化し続けています。
コンピューターやネットワークの世界は、常に仕組みが先行し、インフラやハードウェアがだいたい10年遅れてついてくるんですよね(笑)。
4GBのメモリをのっけて64ビットのOSを稼働させてる僕のPCが、理想とはほど遠いパフォーマンスしか発揮してくれないのと似ています(笑)。
でも考えてみてください。
オンメモリで4GBもの空間を小さなPCで使えるんですよ。
ほんとなら、もっとすごいことができそうな気がしなくもないんですが。。。


自分の身にまとわりついてくる情報量は年々増え続けながら、その処理をまかなう機器のスペックは常にプアです。
そのせいで情報をふるいにかける時間が少しづつ長くなってるような気がしています。
ストレスフリーなデジタルワールドを夢見る僕ですが、そんな世界が実現するのはいつのことか・・・

そんな中、2つだけとっても快適なデジタルツールを手に入れました。
『いつでも、どこでも』を実現してくれて、なおかつ、整理に役立ち、無駄な情報を生まない実用的な優れものです。

1つは、iPhoneの付帯サービスである、MobileMe。
ドギングも、ケーブル接続も、ペアリングも必要ない、何もしないで自動的に、複数のPC、携帯端末、そしてiPhoneとの間で情報共有できるんです。
まさに、エアシンク!
どれか1つの機器で情報を更新すれば、他の端末にも数秒後には反映されます。
僕の場合は、スケジューラー、住所録のシンク(同期)にとっても役立ってます。

そして、もう1つが、小さなUSBメモリ。
PCに差した状態で出っ張りが3,4ミリ程度のUSBメモリで容量8GB。
邪魔にならないから常時差しっぱなしで使用できるし、メールとブラウザと常時使用するフォルダをこのメモリの中で運用すれば、オフィス用PCと、持ち出し専用PC間のシンクの必要すら無くなってしまうんです。
メモリを外して差し替えるだけ。
シンクのし忘れの心配もなく、めちゃくちゃ便利です。
このUSBメモリの容量がもう少し大きくなれば、仕事に必要なデータのほとんどは持ち歩けるようになります。
暗号化すれば漏洩の心配もないし、バックアップを自動化しておけば、紛失時の痛手も小さくできます。
仕組みとしてはスマートじゃないけど、外部環境にまったく影響を受けない分、確実です。
機器も場所も選ばず、常に同じ情報を保持できる理想の環境に少し近づけます。

だけど、ほんとうにそれでハッピーなんでしょうか、、、、
ストレスフリーなデジタルワールドはあまりに便利で、そこから抜け出すことを忘れてしまうかもしれません。
気づいてみると、情報を体にまとわりつけてないと恐怖を感じるようになったりして(笑)。
あれもこれもと、大容量記憶装置に頼って貯め込むことが日常になってる僕jもあなたも、ここらへんでダイエットが必要かもしれませんよ。

長く生きてると、数知れずしがらみが増え続け、人生の澱が蓄積するもの。
切るに切れない人間関係。
捨てるに捨てれない家財道具。

せめて、情報くらい、思い切ってダイエットしてみましょうか。
でないと、南の島のリゾートホテルで、スパムメールの削除に追われるなんて、実にかっこ悪いことを平気でやってしまう情報依存体質になってしまうかもしれませんよ。


成功するWeb戦略とホームページ制作のチームデルタ
谷口浩一